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『グローバル化疲れ(前編)①』三橋貴明 AJER2018.1.23
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柴山先生ではないですが、本当に世界の歴史は「イギリス」から動くようです。『英で移民流出加速 企業は頭抱える
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25952320Q8A120C1000000/
1年のうち、病気欠勤が一番多いのが1月だといわれている。寒い日は、働くよりも暖かい布団にくるまって過ごしたいと思うのは、多くの労働者の心情である。
だが、クリスマス休暇明けに労働者が本当に戻ってこなかった、という会社もある。
欧州連合(EU)諸国から英国に働きに来ている労働者が故郷で1週間を過ごし、英国に戻る気を失うケースがあるのだ。
彼らにしてみれば、英国の気候の悪さに加えて為替はポンド安と、この国で働く魅力は薄れている。
そしてもちろん、英国にEU離脱が迫っていることも理由の一つだ。
EU離脱を決めた2016年の国民投票以降、英国を出ていく欧州大陸からの移民の数は急増した。
投票後、17年6月までの1年間に12万3000人が荷物をまとめた。
その前の1年間と比べると、2万8000人も出国者が増えている。EU市民の中で、英国に移り住む純移民の数は43%減った。
「A8」と呼ばれる東欧8カ国の市民に限定すると、減少の割合は81%にまで上る。(後略)』
そもそも、わたくしが、「人手不足は移民ではなく、生産性向上のための投資で埋めるべき!」 と、口うるさく主張しているのは、それが「資本主義」の基本であるためです。
資本主義とは、生産活動に「資本」「技術」を投じ、「労働」者一人当たりの生産性を高めることでGDPを継続的に拡大していくモデルなのです。
生産性向上ではなく、労働者(例えば移民)の増加で生産量を増やしたところで、「生産者一人当たりの所得」は増えません。
結果的に、需要の拡大がインフレギャップを呼び込み、インフレギャップが生産性向上を誘引し、生産性向上が国民の所得を増やし、
国民の所得増大が需要拡大をもたらすという「経済成長の黄金循環」は回りません。
資本主義国である以上、人手不足は移民受入ではなく生産性向上で解消するべきなのです。
この「資本」「技術」により「労働」者の生産性を高めて成長する資本主義モデルの元祖は、もちろんイギリスです。
イギリスが綿製品の生産性向上を目指した産業革命こそが、資本主義の始まりなのです。
そのイギリス、意識してなのか、していないのかは分かりませんが、政治的に「反移民」に舵を切り(ブレグジット)、人手不足が深刻化し始め、
それを「技術投資」などの生産性向上で乗り切ろうとする動きが始まりました。
実際、17年7-9月期のイギリスの労働生産性は、対前期比で1%近くも上昇しました。 一
応、エコノミスト誌にしても「人手不足」について、真っ当なこと「も」書いています。
『労働力の減少は、英国に良い効果をもたらすとの主張もある。近年、外国人労働者であふれてしまったことが、
低賃金の職種において賃上げの抑制要因になっていたと考えられるからだ。移民労働者が減れば、企業も地元の低熟練労働者を訓練すべく、
技術投資を増やさざるを得ないだろう。そうなれば、現在低水準にある英国の労働生産性も改善すると考えられる。』 その通りです。
日本にしても、少子高齢化に端を発した生続きをみる
『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』
Source: 三橋貴明氏ブログ