「『チームのために貢献できるよう頑張ります。絶対絶対勝ちたい』と栗山英樹監督に言っていました」
大会直前、小誌にこう語っていたのは、日系人として初めて選出された、ラーズ・ヌートバー(25)の母・久美子さんである。
ファンの心を鷲掴み 4試合で打率4割2分9厘、出塁率は6割近くと大爆発。セントルイス・カージナルス所属のメジャーリーガーでもある彼を、「野球少年のよう」と評するのが、フリージャーナリストのブラッド・レフトン氏だ。
「ムードメーカーのように意識して雰囲気を作るわけではなく、自然と表情や行為でチームに活力を与える。どのポジションでも引き受け、打順が何番でも笑顔。それが彼の良いところ」
大会前に噴出していた“日系人”であることへの不安はどこへやら、完全に代表に溶け込んだヌートバー。韓国戦前の円陣の声出しでは日本語で「さぁ、行こう!」と絶叫した。
笑顔でプレーするヌートバー 「ペッパーミルのパフォーマンスも含め、ダルビッシュ有や大谷翔平が受け入れてくれたのが大きい」(同前)
1997年、アメリカ人の父・チャーリーさんと日本人の母・久美子さんの間に生まれる。父も兄も野球をしており、ヌートバーも5歳で野球を始めた。

ヌートバー 母が明かす3年前の整備工バイト時代
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