東京五輪を来年に控え、ホスト国の“顔”であるJOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和会長(71)がついに表舞台から退く。
「今年1月、仏司法当局が東京五輪招致に絡む贈収賄疑惑の捜査に着手したと報じられた。その直後に、竹田氏が自己保身の弁を述べた“7分間”の記者会見で、潮目が変わりました」(スポーツ紙記者)
さらに今年6月の役員改選にあたり、竹田氏続投を前提とするJOCの役員定年の規定変更にも異論が噴出。18年という異例の長期政権への批判も相次いだ。
「スポーツ庁の鈴木大地長官も会見で定年規制について言及するなど、次第に外堀が埋められていった印象です。
旧皇族で、幼稚舎から慶応の竹田氏にとって、最後の砦だったのはJOC内で主流を占める慶応閥です。副会長兼専務理事の平岡英介氏は慶大卒で竹田氏と同期。常務理事の松丸喜一郎氏も慶大卒で、JOCが贈収賄疑惑の内部調査を行なった際に、調査チームにオブザーバーとして参加していた」(JOC関係者)
擁護派の後押しもあり、竹田氏も続投に意欲をみせていたが、「3月19日の理事会を前に反対勢力によるマスコミへのリークがあり、退任の流れが一気にできた」(同前)。