マイペース調整の岩隈(左)と中島「あの2人だけ、何でこんなに違うの?」 キャンプ中、巨人の若手、一軍当落線上の選手からこんなボヤキが漏れてくるという。“あの2人”とは前オリックス…
「あの2人だけ、何でこんなに違うの?」
キャンプ中、巨人の若手、一軍当落線上の選手からこんなボヤキが漏れてくるという。
“あの2人”とは前オリックスの中島宏之内野手(36)と前マリナーズの岩隈久志投手(37)のこと。共に今オフ、原辰徳監督の肝いりで巨人に加入したベテランだが、誰が見てもえこひいきとしか思えない待遇を受けているのである。
「好対照だったのが、中継ぎとして期待されて一軍スタートが決まっていた谷岡竜平投手(22)の三軍落ちです」と苦笑するのはベテラン野球記者。
「谷岡は“コンディション不良で三軍落ち”と発表されたが、原監督は『こんなのサラリーマンの世界で言ったらクビだよな。プロ野球選手の故障は職場放棄と一緒だから』とボロクソでした。なのに中島がキャンプ初日に腰の張りを訴えて別メニューになると、『ま、大事をとって、ということだと思います』ですから」
中島が全体練習に合流したのは第2クールから。完全な出遅れだが、それを原監督が罵倒することはなかった。
もう1人の岩隈に至っては、より程度がひどいようだ。
「キャンプイン早々にコンディション不良。まだ投手陣で1人だけブルペンに入っていない段階にもかかわらず、原監督は『暖かい方がいいだろ』と沖縄2次キャンプも一軍帯同を決めましたからね。岩隈の去年の登板は1Aで2試合のみ。どれだけやれるか分からない段階で一軍ってのは有り得ない。また、痛めているのは“ふくらはぎ”らしく、それは自主トレで身体をちゃんと作ってなかったっていう恥ずかしい話で、これこそ職場放棄ですよ(笑)」(同前)
原監督は中島の入団会見で「コンディションさえ問題なければ必ず一軍でやってもらう」と言いつつ、プロパーの若手たちに「横一線で競争だ」と矛盾したことを口にする。
「監督が『競争だ』と言えば言うほど選手たちにはシラけた空気が漂う。不信感のベースには、FAの人的補償で内海哲也と長野久義がチームを去ったこともありますね。あんなに頑張ってた人たちでもプロテクトされないんだ、という失望感です。今の巨人は皆が監督の顔色を窺っており、ムードが良くないですよ」(スポーツ紙デスク)
全権監督は“裸の監督”になりつつあるようだ。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年2月21日号
Source: 文春砲