“花束ポイ”ごぼうの党・奥野卓志党首の言い分「RIZINとメイウェザーへの無言の抗議と抵抗です」
日本のみならず海外からもブーイングの嵐が吹き荒れた。25日、さいたまスーパーアリーナで行われた「超RIZIN」メインイベント「フロイド・メイウェザー対朝倉未来」戦。試合前の花束贈呈で、先の参院選に出馬して話題になった「ごぼうの党」党首の奥野卓志氏(48)がメイウェザーに渡すはずの花束をマットに投げ捨てる暴挙に……。これにメイウェザー(45)は花束を拾い上げて対応し、試合がスタート。結果はメイウェザーのTKO勝ちで、レジェンドの格の違いを見せつけた。
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試合終了後、主催のRIZIN・CEO榊原信行氏は「品性下劣な男をリングに上げたことをこの場を借りてお詫びします。申し訳ありませんでした」と頭を下げたがネットは大炎上。現役ボクサーや芸能人など多くの著名人が奥野氏の行為を非難する事態になっている。 同志社女子大学教授(メディア論)の影山貴彦氏はこう言う。 「ネット上でギスギスした話題づくりが増えているなか、奥野氏が注目を集めたかったとすると計算違いだったかもしれません。そもそも、リング上の戦い以上に目立ちすぎるのはいかがなものか。選手やイベントに対するリスペクトが感じられるとは言い難い行為でした」
■“花束ポイ”の真相を直撃
渦中の奥野氏は何を思うのか。日刊ゲンダイの取材にこう話す。 「リングでの花束贈呈は、報道されたようなオークションではなくて、リングサイドの席を購入したオプションです。メイウェザーに対しては以前から日本に金を稼ぎにだけ来ていることに対して思うところがありました。那須川天心と対戦(2018年大みそか)した時なんて“富士山に登りたい”なんて言い出したり、記者会見や公開計量にも平気で遅刻してきた挙げ句、試合直前まで銀座で買い物したりとやりたい放題。まったくルールを守っていないにもかかわらず主催者側は目をつぶった。こんなのスポーツじゃないですよ」
今回の来日に際しては、奥野氏が銀座で経営する会員制サロンにメイウェザーの関係者から「行きたい」と連絡があったというが断ったという。 「お客さんとメイウェザーの写真を撮れば1枚100万円とかもうムチャクチャ。僕が花束贈呈をやるとわかったら“記者会見でごぼうの党の宣伝をしてやるから1000万円払え”とも。もうとにかくお金の話ばかり。これが偉大なチャンピオンなのか? と。商業主義も甚だしい。榊原氏には品性下劣と言われましたけど、一体どっちが下劣なのかと言いたい」 ■「選手たちには申し訳ない」
花束を投げ捨てたことについて後悔はないのか。
「選手たちの命を懸けた試合よりも“炎上”してしまったことについては率直に申し訳ない。でも、花束を落としたのは商業主義に走るRIZINとカネのことしか頭にないメイウェザーに対する無言の抗議であり抵抗だったんですよ」 「僕自身の口から真意を伝える機会を近いうちに設けますので」という奥野氏。「悪名は無名に勝る」という意味においては「ごぼうの党」の知名度は上がった。それは今後、吉と出るか凶と出るか──。