ＮＨＫに批判噴出！「軍艦島」疑惑の映像は終戦から１０年後だった

ＮＨＫに批判噴出！「軍艦島」疑惑の映像は終戦から１０年後だった　主張崩壊した韓国「反日」プロパガンダ、日本は「歴史戦」で対抗を

「軍艦島」こと、長崎県・端島の暮らしを記録したＮＨＫのドキュメンタリー作品「緑なき島」（１９５５年放送）の炭坑内とされる映像などをもとに、韓国側が「戦時中、朝鮮人に対する強制労働や虐待があった」と主張している問題で大きな進展があった。ＮＨＫ幹部が自民党会合で、映像の撮影に使われたフィルムは放送と同じ年の５５年製と説明したのだ。疑惑の映像が、４５年の終戦から１０年後に撮影されたと裏付けられたことで、韓国側による「反日」プロパガンダの根拠の一端は崩れた。ネット上では、問題を引きずるＮＨＫへの批判が噴出している。岸田文雄政権とＮＨＫは、過去の事実を捏造（ねつぞう）・歪曲（わいきょく）し、日本と日本人を貶める動きに対抗する「歴史戦」を展開すべきではないか。

「何が真実なのか。『歴史戦』にどう影響するのか。まずはＮＨＫでしっかり説明していただきたい」

自民党の外交部会と、「日本の名誉と信頼を確立するための特命委員会」の合同会議で１９日、委員長の有村治子参院議員はこう呼びかけた。

この日の合同会議では、重要な局面があった。

出席したＮＨＫの山名啓雄専務理事が、「緑なき島」について、坑内とされる映像の撮影に使われたフィルムが、放送と同じ年の１９５５（昭和３０）年に製造されたものだったと説明したのだ。

韓国側が「戦時中の強制労働と虐待」の証拠と主張し、日本を批判するプロパガンダとしていた根拠の一端が崩壊することになる。合同会議では、映像について「事実の改竄（かいざん）が行われた」と告発してきた一般財団法人「産業遺産国民会議」の加藤康子専務理事、元島民も参加してヒアリングが行われた。

有村氏は２０日、自身のツイッターでそれを詳述した。

《韓国が「戦時中の強制労働の証拠」として使ってきた、このＮＨＫの炭鉱映像は、【戦後１０年も経った昭和３０年】に製造された米国製フィルムによって、同年、撮影されたものであることが明らかにされました》《時系列をたどれば、「（戦時中の）地獄のような端島の炭鉱強制労働」という韓国の主張の論拠には、（戦後撮影された）このフィルム映像が使えないはずです》

前出の加藤氏は「さまざまな検証結果から、映像が端島で撮影されたものではないことは１００％断言できる。会合でも、ＮＨＫ側は指摘に反論ができなかった。専門家、島民だった炭鉱の元作業員の方々も証言者として参加し、近くまとめられる調査報告書を見てほしい。ＮＨＫが認めれば問題はいろいろな面で解決する。元島民も高齢となり『自分たちが元気なうちに、端島の名誉回復がなされてほしい』と願っている」と語る。

国連教育科学文化機関（ユネスコ）は２０１５年、端島炭坑などからなる「明治日本の産業革命遺産」を世界文化遺産に登録した。それ以降、端島は、韓国の「反日」運動のターゲットになっていた。

「緑なき島」は、１９５５年１１月１７日にＮＨＫ総合で放送された。炭坑内で作業員が褌一丁になり、キャップランプのないヘルメット姿で、這いつくばるような低い坑道で作業するなど、元作業員や、元島民の証言とまったく異なる映像が入っている。

この映像は、韓国メディアで相次いで取り上げられたうえ、釜山の「国立日帝強制動員歴史館」でも展示され、軍艦島で「虐待労働」があったとする韓国側のプロパガンダに利用されてきた。

さらに、「緑なき島」の描写は、１７年に封切りされた韓国映画「軍艦島」の表現と酷似していた。

同映画は、先の大戦末期、端島炭坑で過酷な労働を「強制」された朝鮮人徴用工ら４００人の存在を隠すため、日本軍が炭坑に閉じ込めて爆破を試み、朝鮮人が集団で命を懸けて脱出を図るという、史実にない「ストーリー」だ。ただ、監督は「事実を基にした創作物」と述べていた。

韓国では、日本で徴用された元労働者や遺族らが、日本企業を相手に損害賠償を求める訴訟を次々に起こしてきた。「佐渡島の金山」（新潟）の世界文化遺産登録をめぐっても昨年、韓国側は「強制労働があった」と主張し、強く反発した。

岸田首相は、安倍晋三政権で結成された「歴史戦チーム」にならい、「反日」プロパガンダに対抗する体制づくりを進めているというが、どのような対応をとるのか。