自民党の穴見陽一衆院議員(51)が7月8日、都内飲食店にて3時間にわたり、外食産業首脳ら4人と酒を伴う会食を行っていたことが「週刊文春」の取材でわかった。これは東京都の「まん延防止等重点措置(まん防)」が求めている、飲食店等で飲酒する場合は「同一グループ2人以内」「利用者の滞在時間は90分以内」とすること、という条件を逸脱している。

 穴見氏は、九州を中心に672店舗を経営するファミリーレストラン「ジョイフル」の会長でもある。2012年の衆院選に自民党から出馬し、初当選を果たした。ただ、12年初当選組の自民党議員は、さまざまなスキャンダルを起こし“魔の3回生”と呼ばれている。

穴見陽一衆院議員 ©共同通信社

 穴見氏は8日午後5時、店に到着。一番奥に位置する個室にはすでに先客が待っており、しばらくすると複数男性の笑い声が響いた。彼らの個室に運ばれていくのはビールやハイボールだ。

 7時を過ぎ、官邸では菅義偉首相の「緊急事態宣言」発出の会見が始まっていたが、穴見氏らは個室と喫煙スペースを往復しつつ、夜8時まで店に滞在した。

 同席した4人のうち3人も外食産業の会長だった。「モスバーガー」などを展開するモスフードサービスの櫻田厚会長(69)。「ロイヤルホスト」「天丼てんや」「シズラー」などで知られるロイヤルホールディングスの菊地唯夫会長(55)。「和食さと」「かつや」などのSRSホールディングスの重里欣孝会長(63)。

モスフードサービスの櫻田厚会長

 ジョイフルを含めた4社が全国に展開する店舗数を合計すると、3400店舗以上に及ぶ。