来年の夏に迫った東京五輪のチケット購入申し込みの受け付けが開始される中、ついに6月14日、「チケット不正転売禁止法」が施行される。これまでも駅など「公共の場」での転売、つまりダフ屋行為は条例などで禁止されてきたが、ネットは対象外だった。
中でもダントツで人気なのは……
「いわゆる『転売ヤー』と呼ばれる高額転売業者にとっては最後のかき入れ時です。やはり熱いのはジャニーズ。コンサートチケットで、いちばん商売になるのはジャニーズのコンサートなんです。ただ、それでも最近のジャニーズはピンキリ。転売価格にはグループの本当の需要が表れているんです」
こう語るのは、チケット転売で年間約2000万円の利益を出している転売業者のA氏だ。そもそも転売ビジネスはどのように行われているのか。
「ジャニーズ事務所所属タレントのコンサートチケットには一般チケットもありますが、ファンクラブ会員以外が入手するのはかなり困難です。だから、私は数百名の友人や知人の名義を借りて、ファンクラブに入会し、コンサートのたびに全員分申し込んでいるんです。とはいえ、名義も資金も限られるので、効率よく稼ぐためには、どの公演が売れるかの判断が何よりも重要。だからファンよりもずっとシビアに全グループのチケット相場を見ている。リアルな需要には詳しいですよ」
ダントツで人気なのは、いまやジャニーズ帝国不動の王者となった「嵐」だ。その人気は2020年10月末での活動休止が発表された後、さらに加熱している。
「200名義分のファンクラブに入ってチケットを申し込んでも、5枚程度しか当たらないというのはザラ。当選率が低すぎて、ファンクラブ代すら回収できないこともあります。嵐は入会してから最低3年間はチケットが当たらないという都市伝説もあるほど。あまりの人気に、転売業者ですら避けるのが嵐です」