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文春砲:一橋大学・楠木建教授が新著『 すべては「好き嫌い」から始まる 』「仕事のお悩み」一刀両断!

「この仕事、自分に向いているんだろうか」「どうしたら頭の固い上司にうまく話を通せるのだろう」……競争戦略の第一人者として知られる一橋大学・楠木建教授が新著『すべては「好き嫌い…

楠木建の「仕事のお悩み」一刀両断!

4/12(金) 11:00配信

文春オンライン

「この仕事、自分に向いているんだろうか」「どうしたら頭の固い上司にうまく話を通せるのだろう」……競争戦略の第一人者として知られる一橋大学楠木建教授が新著『 すべては「好き嫌い」から始まる 』の刊行を記念して、ビジネスパーソンたちからの様々な問いにガチで答えるトークイベントを開催。あなたの悩みがふっと消えるかも!?

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◆◆◆

20代・男性の悩み「嫌いではない仕事なら続けるべきか?」

司会(以下――) 今日はお忙しい中、沢山の方々にお集まりいただきありがとうございます。本日は参加者の方々から事前に募ったご質問、リアルな悩みを楠木先生にぶつけていきたいと思います。まずは20代の方からのご質問です。

「自分は入社以来、財務部門を経て、経営企画に異動となり、それなりに順調なキャリアを歩んでいるなと思っています。しかし、これが本当にやりたいことなのか、自分でも判別がつきません。先生は以前、『若い人の場合、好きなことよりも嫌いなことのほうがはっきり分かりやすいので、とりあえず嫌いなことだけはするな』と言っていたように思うのですが、経営企画の仕事は財務より“嫌いではない”ことなので、このまま続けていて大丈夫なんでしょうか」。

楠木 人間ができることというのは、数も、時間も限られています。もし分身の術が使えたら、朝起きたら3つに分身して、「私は営業」「私は経営企画」「私は他の業界」で働き、夜、家に帰ってきて、みんなで「どうだった?」と話し合う……。これができたら話は早いんですが、人間はそんなに実経験を持てませんよね(笑)。つまり、実経験では同時に比較できない。これが人間の割とうまくできているところだと思います。

 僕は、経験していない何かと比較して、良いの悪いのと考えるのはあまり意味がないと考えています。ですから、今、経営企画のお仕事をなさっていて、朝起きて「よーし、今日も行くぞ」と思えるならば、実はその仕事を好きなのではないでしょうか。問題は、そこで「凝る」ことができるかどうか。「凝る」というのは、「努力している」とか「頑張っている」のとはちょっと違った種類ののめり込み方をすることです。「凝る」ことができるかどうか、それがそのことが本当に好きかどうかの分かれ目だと思います。

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――ここからはメディアリテラシーにかんする質問です。「怪しい情報が溢れる今、正しい情報か否かを見極める力を養うために、おすすめの方法があれば教えてください」。

楠木 昔と比べると情報の流通のコストが著しく下がっているので、人間が触れる情報の量は自然と飛躍的に増えました。一方で、人間の脳の処理能力というのは、ここ何千年も全く変わっていないので、当然1つ1つの情報に注がれる注意の量は減るわけです。現実的にできることは2つあります。

 1つは、入ってくる情報の量を意識して減らすこと。もしかしたら良い情報を遮断してしまうかもしれないけれど、四の五の言わず「情報量を減らす」。それが、情報に対する注意量を強制的に回復する1つの方法です。それからもう1つは、信頼できる「情報の推薦者」を持つこと。たとえば、本でいえば書評家ですね。信頼できる書評家をひとつ持っていると、ものすごく良いスクリーニング装置になる。Amazonのレビューなんて全く意味がありません。あれは、何の責任もない匿名の素人がその時の気分で書いたものですから。やはり新聞の書評とか、自分の名前を出してプロとしてやっている読み手の中から、「この人の推薦する本はいいよな」と思える人を見つけることです。僕の場合は、フランス文学者の鹿島茂さんの書評を参考にしています。鹿島さんは、お亡くなりになった方も含めてプロの書いた書評を全部アーカイブ化して見られるようにしていこうと、「ALL REVIEWS」というサイトを始められました。本選びについていえば、このサイトは非常に価値があると思います。

楠木 建(くすのき・けん)

一橋ビジネススクール国際企業戦略専攻(ICS)教授。1964年、東京生まれ。89年、一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。一橋大学商学部助教授、同大イノベーション研究センター助教授などを経て、2010年より現職。専門は競争戦略。『ストーリーとしての競争戦略』が20万部超のベストセラーとなる。他の著書に『「好き嫌い」と才能』『好きなようにしてください』『戦略読書日記』などがある。
Source: 文春砲

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