有本氏「極右だとは誰が決めているのか。根拠がはっきりしない話で色付けするのは困る。欧州では、移民政策が野放図で、国内が混乱している。日本でも近い将来に起こりうるのを是正はするが、排除する気持ちはない」
--日本の民主主義は機能していると考えるか
有本氏「機能していない。国民が政治に関心がないからだ。政治は特別な人たちがやり、自分たちの生活は良くならないとのあきらめもある。結党はこうした意識を変えていく大きな運動だ」
--自民党と日本保守党の違いとは
有本氏「自民は家業化した方々が多いが、私たちは庶民の出身だ。自民は『国民政党』だと言う。聞こえはいいが、思想がない」
--自民に期待できなくなったのはなぜか
百田氏「以前から自民には飽き足りなかった。私が党を立ち上げたのは、自民執行部がLGBT(など性的少数者への)理解増進法を国民のコンセンサス(総意)が取れていない形で、強引に出したためだ。反対する野党もほとんどなかった現実を見て、与党も野党もどうなっているのかという怒りがあった」
--日本維新の会や参政党との違いは
有本氏「維新は改革政党で手腕はすごいと思うが、こぼれ落ちたところはないのかとの疑問がある。外交や安全保障も相当な違いがある。ここは、価値観外交を強力に進めるべきだ。自由や民主主義を備えた国との連帯も不十分だ。中国やロシアとの距離感も違う」
「参政党ともいろいろな部分で違う。ただ、(日本保守党は)新参者なので、部分的に協調していく所があればする場面もあるとは思う」
--移民政策、どう見直すのか
百田氏「日本は少子化からの労働力不足で、経団連あたりが労働者不足から、移民を外国から入れようとしているが、これには大きなワナがある。確かに一時的にはプラスになるだろう。だが、治安や健康保険料の未払いなどもあり、コストがかからないのか、というのが私たちの疑問だ。技能実習生も大量に行方不明になっている」
「岸田文雄首相は『共生』だと言うが、日本は文化などが全く違う人たちと共生していくシステムが取られているのか。日本の風習になじんでもらうことは一切、取られず、どんな制度をこしらえたら理想的な共生になるのか、現状を見直すべきだ」
--どう既存政党との違いを出すのか
有本氏「既に、4万8000人近い党員がいる。地方でも無所属議員が入党した。『次の選挙に出たい』との声を元閣僚からもいただいている。これからの対応ではじっくり人を知り、考えていく。そのためにも河村たかし名古屋市長からもいろんな経験を借り、仲間を増やしていきたい」
百田氏「既存政党への不満を私は感じる。『(1票を)入れたい候補者がいない』との声が年々、増えている。こうした中で、『日本保守党ができ、ようやく選挙に行ける』という声がすごく多い」
--減税日本の立ち位置はどうなる
河村氏「地域政党はそのまま残り、国政では日本保守党を応援する。両方で公認し合うのでもいい」
有本氏「特別の友党関係で、お互いにないものを補いあう」
--国政進出に向けた人材発掘はどうする
百田氏「いろいろと計画している。人が人を選ぶのは難しいが、政治塾などで理念などをお互いに勉強しあい、その中で『見どころがあるな』という若い人で、将来育てていきたいという人物に会いたい。そういう人材に後を託したい」
(了)