市川猿之助 ©共同通信社

「全員で死のう。生きる意味がない。」

「両親の遺体に目立った外傷はなく、捜査当局は一家が心中を図ったと見ています」(社会部記者)

警察の聴取に対し、「死んで生まれ変わろうと家族で話し、両親が睡眠薬を飲んだ」と語っている猿之助だが、捜査関係者は「刑法第202条の自殺幇助罪は免れない」とみている。

いったいなぜか。複数の捜査関係者の話をもとに、事件前後の猿之助の行動をたどる。

殺人事件等を担当する捜査一課が捜査にあたる

5月17日夜8時、リビングに集まった親子3人は猿之助が振る舞った蕎麦を黙々と口に運んだ。その後の“家族会議”で決まったのは、この食事が最後の晩餐になるということだった。

猿之助は両親にこう提案した。

「週刊誌にあることないこと書かれ、もう駄目だ。すべてが虚しくなった。全員で死のう。生きる意味がない。寝ている間に死ぬのが一番楽だろう」

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