【毎日新聞】日照りが平年より25％減　太陽なき九州・山口の夏　大雨次々　日韓関係も冷え影響

● 日照２５％減　太陽なき九州・山口の夏　大雨次々　日韓関係も冷え影響
令和最初の夏は、台風や大雨に相次いで見舞われ、日照りの少ない夏となった。８月の日照時間は平年より２５％も少なく、夏休みはにぎわうはずの屋外プールの人出は低調となった。小売業界ではこの時期売れる商品が伸び悩み、雨具類などがよく出た意外な夏に。外交問題で冷え込んだ日韓関係は観光地に影を落としていた。

日曜日の１日、福岡市東区の「海の中道サンシャインプール」は雨交じりの天気の中、家族連れなどが水しぶきを上げていた。長男＊＊さん（６）と来た同市早良区の会社員、＊＊＊＊＊さん（４７）は「プールに連れて行くと子どもと約束しても今年の夏は雨ばかり。もうきょうしか約束を守れないと思って来たら、この天気でした」と苦笑いした。

九州・山口は、８月初旬まで猛暑日が相次いだが、同月６日に台風８号が九州を縦断。１５日に中国地方を縦断した台風１０号が九州・山口にも大雨を降らせた。２７日からは秋雨前線の影響で九州北部が大雨に見舞われた。

気象庁のデータで振り返ると、九州・山口の８月の平均気温はほぼ平年並みだったが、日照時間は２５％も減少し、雲に覆われた日が多かった。降水量は九州北部で平年比の２３９％、九州南部で１３２％に上り、雨の多い夏だった。

屋外プール施設のサンシャインプールは、７、８月の利用者数が約１７万２０００人で前年比で約２万人減少。担当者は「週末ごとの雨、お盆の台風……すべて響きました」と声を落とす。長崎県佐世保市のハウステンボスも屋外プールが人気だが２カ月の来場者は前年より約５％減った。

一方、福岡市の水族館「マリンワールド海の中道」の７、８月の来館者は、前年同期より約１万人多い約２５万人。同館営業課長の＊＊＊さん（４８）は「屋内施設の強みを生かせた」と喜ぶ。商業施設でも夏物商品が低調となり、福岡市中心部の百貨店は夏物衣料が苦戦した。

関東、中国、九州に量販店を展開しているミスターマックス（福岡市）の７、８月の売り上げは、夏場に出るサングラスは前年同月比で２割減、エアコンは１割減だった。食品でも暑さから喉を潤すはずの飲料が１割減った。

代わりに雨具や傘などのレイングッズは５割増となり、長めの傘や上下が分かれたレインスーツなど本格的な雨具が好調だった。夏に売り上げが落ちるはずのカップラーメンやチョコレートが１割以上増え、担当者は「全体的に売り上げはトントン」とこの夏を振り返った。

気象庁によると、９月の九州・山口の気温は平年並みか高くなる見通しで、残暑が厳しい日もありそうだ。【平川昌範、久野洋、中里顕】

◇各地で韓国人観光客激減
徴用工問題や輸出管理の厳格化を巡る日韓関係の悪化は、夏の観光地に影を落とした。

大分県別府市の観光施設「かまど地獄」では、韓国人観光客が前年同月比で７月は３～４割減、８月は８割減となった。飲食や土産の入浴剤などの売り上げも伸び悩んだ。担当者によると、来訪した韓国人客でも「日本に来ていることを同僚には言っていない」と周囲を気にする様子がみられたという。

大分県の統計によると、同県の外国人宿泊客のうち韓国は約６割を占める。しかし、８月半ば以降は、大分空港と韓国の釜山などを結んでいた韓国の格安航空会社（ＬＣＣ）、ティーウェイ航空が運休。別府市観光協会は「街で韓国人観光客の姿をほとんど見なくなった」と漏らす。

福岡県太宰府市の太宰府観光協会も「案内所を利用する韓国人は８月に入って少なくなったと感じる」と話し「両国の関係が改善に向かえば」と事態の収拾を願った。

韓国人観光客の減少は小売業界にも影響が出ている。福岡市内の百貨店は、韓国人が好むブランドや、スマホ決済の「カカオペイ」を導入するなど韓国人の集客に力を入れてきた。しかし、ある百貨店の担当者は「韓国人観光客の売り上げは８月には半分以上に減った。すぐに回復はしないだろう」と肩を落とした。【青木絵美、久野洋】

https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20190901k0000m040142000c.html

毎日新聞汚鮮されすぎだろw