【巨人】原辰徳監督退任、阿部慎之助新監督が最有力
巨人の原辰徳監督(65)が退任することが3日、分かった。球団史上最長の監督通算17年目となった今季は若手を積極的に起用したが、3年連続でリーグ優勝を逃し、2年連続4位でCS進出に届かず。球団史上初の同一監督で2年連続Bクラスという惨敗を喫した。後任には、阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)が最有力候補に浮上していることも明らかになった。チームは4日のDeNA戦(東京D)が今季最終戦となる。
原監督が巨人のユニホームを脱ぐ。すでに2年連続4位が確定。同一監督での2年連続Bクラスは球団初という屈辱を味わい、3年契約の2年目ながら退任することになった。 今季の巨人は開幕から苦戦。4月14日に開幕13試合目で4勝9敗の借金「5」となり、5年ぶりに単独最下位に転落した。それでも原監督は若手を我慢しながら起用し、交流戦は最後まで優勝争いに加わって11勝7敗。一時貯金を今季最大の「5」まで伸ばした。だが、それ以降は上昇できず、ここまで70勝70敗2分けの勝率5割。一度も首位に立てず、シーズン通して優勝争いに加われなかった。
昨年は05、06年に続いて球団史上2度目の2年連続シーズン負け越し。指揮官は「昨年の大惨敗の反省、教訓を生かして今季に臨む。あんな年はあってはいけない。今年が(球団創設)89年目。89年の中で一番強かったと、そういうチームになるべく戦っていく。必ず優勝」と大逆襲を掲げてスタートしたが、阪神戦に6勝18敗1分け、広島戦に8勝17敗と大きく負け越したことが響き、3年ぶりのリーグ優勝は果たせなかった。
9月29日、オーナー会議後に取材に応じた山口オーナーは原監督の続投について聞かれ「来季のことは真剣に考えないといけない」と去就を明言しなかった。今季が3年契約2年目だが「契約についてどう考えるかということも含めて真剣に考える必要があるという考え」とコメントしていた。
原監督は巨人で15年間プレーし、監督として第1~3次政権の計17年間、合わせて32年間、ジャイアンツ一筋で戦ってきた。監督としては通算2406試合、1290勝1025敗91分け、勝率5割5分7厘で、リーグ優勝9度、日本一3度を成し遂げた。22年から新たに3年契約を結んでいたが、今季限りで退任することになった。 後任監督の最有力候補に浮上した阿部ヘッドコーチは19年限りで現役引退し、翌20年から2軍監督に就任して2年間ファームを指揮した。昨年は1軍作戦兼ディフェンスチーフコーチに配置転換。今年はヘッド兼バッテリーコーチを務め、ベンチでは原監督の近くで帝王学を学んだ。
現役時代は長年、正捕手としてチームを支え、リーグ優勝8回、日本一3回を経験した。通算2132安打、406本塁打、1285打点と打てる捕手として絶大な存在感を発揮し、07年から14年までの8年間は主将を務めた。そのリーダーシップに期待がかかる。球団創設90周年の来季、新体制で4年ぶりのリーグ優勝、12年ぶりの日本一奪回に挑む。
◆原 辰徳(はら・たつのり)1958年7月22日、福岡県大牟田市生まれ。65歳。東海大相模高、東海大を経て、80年ドラフト1位で巨人入団。81年に新人王、83年は103打点で打点王とMVP。95年に現役引退。通算1697試合、1675安打、382本塁打、1093打点、打率2割7分9厘。2002年に初の監督就任。09年の第2回WBCで日本代表監督を務めて世界一。18年に野球殿堂入り。02~03年、06~15年に巨人監督を務め、19年に3度目の就任。180センチ、86キロ。右投右打。
◆阿部 慎之助(あべ・しんのすけ)1979年3月20日、千葉県生まれ。44歳。東京・安田学園高で通算38本塁打をマーク。中大に進学後、2000年のドラフト1位で巨人入り。タイトルは首位打者、打点王、最高出塁率(いずれも12年)。180センチ、97キロ。右投左打。
コメント
見解原監督は計17年間で2度のV3含む9度のリーグ優勝、3度の日本一。通算勝利数では巨人史上誰よりも勝った監督でした。 しかし、近年は2年連続Bクラスに低迷。第一次、第二次政権時に原巨人を支えたのは逆指名ドラフト組と大物FA組で、さらに長野選手や菅野投手のようなアマ球界の逸材が巨人以外は拒否というスタンスで入団したケースもありました。 第三次政権では、そういう多くの選手が巨人に来たがる昭和・平成球界から続く「ジャイアンツ・アズ・ナンバーワン」システムが終わりを告げ、今季も若手選手を多く起用しましたが、不可解な采配も度々あり結果がついてこなかった印象です。 地上波ナイター中継時代のスーパースターであり、今の巨人で誰よりも世間的知名度がある原監督が去り、44歳の阿部ヘッドに監督交代というのは、名実ともに「令和の巨人軍」へとチームをアップデートする時期なのだと思います。
解説成績から見ると妥当な決断と言えるでしょう。 昨シーズンからはなかなかチームの調子が上がらず、似たような試合展開で競り合いに負けています。 今シーズンに関して言えば、ライバルである阪神に歴史的な敗戦数を喫しており、原辰徳氏のマネジメントに限界が見えてきたと言えるでしょう。 しかし、第三政権は2019年からの連覇を達成し、監督としてのキャリアを振り返ってみても阿部慎之助や坂本勇人と言った球団史上最高クラスの選手を育成した部分は、非常に素晴らしいものでした。 阿部氏には、秋広優人や浅野翔吾などのスター候補を育成していき、新たな巨人を作っていってほしいです。
見解80年代、巨人人気全盛期における4番打者として大ファンでした。 ONと比べて叩かれ続けていた現役時代を引退後、監督として超えてやろうとする吟次を感じました。1度目の政権では1番清水、抑え河原と言った大胆な配置転換や代打桑田などもあり、何が起こるかわからない青年監督らしさにワクワクしました。第2次政権は小笠原ラミレスグライシンガーなどを獲得し、阿部慎之助高橋由伸ら現有戦力と組み合わせ3連覇。阪神のVやねんを阻止しました。 そして3度めの監督復帰となった2019年には広島から丸を獲得、優勝決定間近で今永対クックの対戦で勝ったり、坂本のバントから丸のホームラン、澤村の火消しなど数々の名場面で広島の4連覇を阻止しました。 しかし、ここ2年は全権委任監督となり、閉塞感も強く投手はベンチの顔色を見ながら四球を怯えた投球が続きました。2年連続でこのような結果になってはしまいましたが、稀代の名将でした
新監督に阿部が最有力とのことですが、本当にチームを改革し、強くしていくつもりならば2軍を優勝に導いた二岡か桑田が適任だと思います。二軍の動画を見ても若手が伸び伸びプレーしているし、2軍を優勝させたという結果も残している。逆に原監督の下、阿部慎之助はヘッドコーチとして何の結果を残したというのだろうか?阿部が2軍の監督時に優勝に導けなかったこと等を考えれば、今は阿部が監督として適任ではないと思います。
阿部さんの2軍監督時代の数々の逸話を聞くと不安しかないです。原監督、立浪監督のような大将タイプの監督は今の時代にそぐわないのでは?中嶋監督や吉井監督、新庄監督のような選手を立ててサポートするようなタイプの方が、選手は実力を発揮しやすいのではないか、と思います。 現役監督最年長の岡田監督でさえ、今年は選手への直接指導はある程度コーチに任せ、自身が目立つと言うより、若い選手と共に野球を楽しむスタンスに変えて成功したように思います。 阪神のような即結果を求められるチームでそれができたのですから、若い阿部監督は現代のトレンドを取り入れたチーム作りをすれば、すぐに優勝争いに加われるのではないでしょうか。巨人にはエースと4番に軸となる選手がいるのですから。
当方は他球団のファンなので、巨人ファンの皆様や選手がどう思うかによりますが…ヘッドコーチなら監督と共に引責辞任するという責任の取り方もありますよね? 原監督の路線で成果が上がっていて、体調などが理由で退陣、現場をよく知るヘッドが継承する場合なら分からないでもありませんが。 全く違う監督を据えて雰囲気を変えた方がいいんじゃないかな。。
原さんは自ら動いて試合の流れを変えたり引き寄せたりするタイプの監督なので、その躍動感というかハツラツさが自身の若さとマッチして若くして好成績を上げられたのだと思います。 イメージよりも理詰めな部分はあるのですが、やっぱり原さんは閃きや勝負勘が最大の武器。 しかし、人間は誰しも年を取るので段々とその最大の武器が衰えてきて自身のスタイルとかみ合わなくなってきていました。 しかもここ2,3年は戦力的にもなかなか難しかったと思います。 正直誰が監督でもこの戦力では結果はそんなに変わらなかったでしょう。 しかし、そんな中でも秋広、門脇、浅野を代表として今年は若手を我慢して使って成長させました。 この芽は必ず新監督の下で花が咲くと思います。 ここ数年のことだけを見て叩く人間が沢山いますが、総合的に見ればどう考えても歴史的名将です。 長年に渡り楽しませてくれて本当にありがとうございました。