誤算ライブ「小西ひろゆき議員、松田隆氏に怒りの直電をするも、その内容をすべてさらされるという事態に!」
小西洋之 政治資金の謎(2)掘るは墓穴か陥穽か
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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵
青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。小西洋之参院議員(立憲民主党)が23日、当サイト代表(松田隆)に架電してきた。記事の削除を求める一方で、当サイトが出した質問にも答えたため、今回は予定を変更して架電の内容をお伝えする。同議員の政治資金の謎はより深まる結果となった。
■架電してきた小西氏
当サイトでは3月22日に小西氏に質問状を送付し、文書による回答を求めていた。設定した期限より早い3月23日午後2時30分過ぎ、秘書と思われる人物から電話があり、一言二言、言葉を交わした後、小西氏と直接話をする機会を得られた。
まず、当サイトが小西氏に提出した質問を以下に示す。
Q01:小西ひろゆき後援会の政治資金収支報告書(令和元年~同3年)には、麻布食品株式会社よりアスクル文具を3年間で69万953円分購入したことが記載されていますが、月々の請求がある際に、購入した商品の明細は受け取っているのでしょうか
Q02:麻布食品株式会社に支払った金額、約69万円分の文具を実際に購入されたのでしょうか、また、購入されたとして、どのような商品を購入されたのでしょうか
Q03:麻布食品株式会社の代表取締役は河野二郎氏であることはご存知でしょうか
Q04:小西様、もしくは小西ひろゆき後援会の方は、麻布食品株式会社の取締役である武川清志氏とご面識がありますでしょうか
この4つの質問に対する回答を、本人が言ったまま記することにする。
A01:明細を受け取ってる。
A02:購入品なんていわゆる文房具品ですよ。アスクルのカタログに載っているものを買ってるわけですよ。アスクルの代理店なんだから。
A03・A04:河野さんなり、武川さんなりは知らない。名前も知らないし、今回のあなたの記事で初めて知りました。
A03、A04はどうでもいい。問題はA01とA02である。その点を説明しよう。
■領収証に書かれた文言
第1回でも書いたが、資金管理団体の場合、備品・消耗品費は1件5万円以上のものについては、当該支出の目的を政治資金収支報告書に記載しなければならない(政治資金規正法12条2項、19条の5の2)が、5万円未満の場合は必要ない。小西ひろゆき後援会はすべて5万円未満なので明細を提出する必要はない。
そうすると明細なしで麻布食品が請求をしていたとは思えず、小西氏も「請求書を受けて支払ってるんだから。そこの明細がなかったら、丼で金額だけ請求されたら、ウチも困るじゃないですか。」と話した。これは当然、予想された答えである。
政治資金収支報告書には領収証の添付が必要で、これは行政文書開示請求をすれば見ることができる(開示決定に30日必要)。実際に取り寄せた領収証は写真に示したとおりで、赤い矢印の先に何が書かれてあるか注目していただきたい。
<商品明細は「請求書等」をご参照ください。>
もし、小西氏がこの領収証を事前に見てQ01への回答をするとしたら、「当然、商品明細はある」と答える。それを見ずに「政治資金規正法では5万円未満は明細は必要ないから、ない」と答えたら「doubt」である。流石にそんな見え見えの陥穽にハマる小西氏ではない。
実際に明細があるのか筆者(松田)は分からないが、いずれにせよ小西氏は領収証を見ただけで明細書があることを確信できる。そのため、松田「明細はあるのか」、小西「あるよ」、松田「提出されていないじゃないか」、小西「よく見ろ、この領収証を。『商品明細は請求書等』と書いてあるだろう。そもそも5万円未満は明細を出さなくていいのを知らないのか」と、胸を張ることを考えていたのかもしれない。
実はQ01の狙いは、そのように言ってもらうことである。つまり、「商品明細はすべての領収証に対応して、存在する」と言わせたら、「それを見せろ」と言えるのである。■なぜ商品明細を見せない
小西氏は自身のツイッターで当サイトの記事を捏造などと言っているようである。実は捏造と断定することができる手段がある。それは商品明細を全て見せることである。「アスクルからこれを買ったんだ」と商品明細と、残っている実物を叩きつければ、こちらとしては、その真贋を争うぐらいしか手がない。
商品明細の存在は決定的な証拠で、それを持っていると言ったのなら、「あなたが私の記事を捏造と言うのなら、商品明細を見せてください。それが本物なら、あなたの言うとおりかもしれません」と言うだけである。その点に関する実際のやり取りを以下に再現する。
松田:…先生(小西氏)、もうちょっとよろしいですか? 明細っていうのは今、お手元にあるんですか?
小西:あります。請求書を受けて支払ってるんだから。そこの明細がなかったら、丼で金額だけ請求されたら、ウチも困るじゃないですか。
松田:たとえば、それを私のところにメールで送っていただくってことはでき・
小西:お断りします。
松田:あ、そうですか。
小西:まず、あなたがやってる違法、明らかな私に対する名誉毀損だと申し上げてるんだから、そこを誠心誠意、対応することが先だと、あの悪いけど、民事だけじゃないですからね。
小西氏は一発で勝てる究極の兵器を持っていると言っているのであるから、それを使えばいいだけの話である。「法的措置」「優秀な顧問弁護士」「結婚されてますか? ご家族いますか?」など、誤解を招くようなことをあれこれ言うよりも商品明細を見せれば終わる話。
こちらとしては、商品明細の提出があるまで、こう言い続けるだけである。
「小西先生、なぜ、商品明細が出せないのですか? 出せばこのクソ生意気な記者に『参りました』と言わせることができるのに、ツイッター上の人々も黙らせることができるのに、なぜですか? 本当は持っていないのではないですか?」
領収証に関してはもう1つ触れておこう。矢印の部分を再度、見ていただきたい。
<商品明細は「請求書等」をご参照ください。>
これが印字されているのがポイント。つまり、この領収証は5万円未満であることを前提にしているのである。もしかすると、5万円以上の領収証はあるのかもしれないが、それは総務省に提出されていない。そうすると、最初から麻布食品は交付する領収証は5万円未満と知っていたのではないかという推測も成り立つ。
これも簡単な話で、小西氏が麻布食品に行って「5万円以上の時の領収証をください」と言ってもらってくればいい。事業を終えたどうこうの部分は、次回に触れるとして、そうすれば、とりあえず5万円以上の場合も想定されていたという証拠にはなるであろう。
■「アスクルと直接」の意味
続いてA02を見てみよう。
A02:購入品なんていわゆる文房具品ですよ。アスクルのカタログに載っているものを買ってるわけですよ。アスクルの代理店なんだから。
これを見て、何かおかしいと感じるのではないか。小西氏はアスクルの代理店、すなわち麻布食品から商品が届けられると思っているのではないか。第1回でアスクルのシステムを説明したので、もう1度、その図を使用して説明しよう。
これを見れば一目瞭然、顧客はアスクルに直接商品を申し込み、アスクルから商品が配送されるシステムである。「アスクルの代理店なんだから」ということは、小西氏は麻布食品から商品を買うと勘違いをしていると思われる。
実はもう1つ、このようなやり取りがあった。
小西:…ご存知なんだと思いますけど、麻布食品、昨年(2022年)の8月に事業を終えて、直接、うち、アスクルとやってるので。
松田:直接ですか?
小西:ああ。
松田:代理店通さないとできないでしょ、あそこ。
小西:いや、今アスクル直接やってるって秘書からも報告受けてますから。
松田:いや、それは多分、先生、違うと思います。小西:いや、ただ、いいけど…
つまり、このやり取りも加えて聞くと、麻布食品が事業を終えたので、今はアスクルと直接やっていると考えていることが分かる。それはすなわち、麻布食品が事業を終えたので、これまで麻布食品から買っていたものが、アスクルから直接買うことになったと言っているのである。
これは前述したように事実と異なる。アスクルは直接、顧客から注文を受け、商品を届けるシステムで、代理店は債権回収などを行う。つまり、小西ひろゆき後援会は麻布食品がアスクルエージェントであった時期もアスクルに商品を注文し、アスクルから商品が届いていたはずである…実際に利用していたら。それを麻布食品の事業が終了云々で直接やりとりと言い出したということは、実は麻布食品の時代にアスクルから買ったことがなかったのではという推認が働く。
いいですか? 小西先生、麻布食品から商品は買えません。商品は常にアスクルから届きます。
■小西先生答えを聞いていませんでしたか?
小西氏の反論には実はこれ以外も再反論したい部分があり、当連載の信憑性にも関わるため、申し訳ないが次回第3回もそれを続けようと思う。
読者サービスではないが、昨今、何かと話題になっている高市早苗氏に関して小西氏が言及した部分があったので、その点を示す。それによって会話(取材)の雰囲気を感じていただければと思う。
小西:でしょ? だから、もう、削除をしなさい。することを求めます。
松田:しなさい、ですか?
小西:ああ、しなさい、名誉毀損ですから、削除することを求めます。
松田:「しなさい」って言いましたよね、今ね。
小西:削除をしてください、ですよ。
松田:ああ、そうですか。
小西:削除しなさいとは言ってませんから。言ったと聞こえたなら撤回します。高市と違って私は撤回しますから、高市大臣と違って。
最後に、小西氏のツイッターでの警告に答えておこう。「記者に誠意ある対応がなければ法的措置を取ると警告しました。」と書いてあったが、これは会話の中ではっきりと回答を伝えたが、伝わらなかったのであれば残念である。
正直なところ、わざわざ本人が架電し、当サイトの質問に答えてくれた小西氏のご厚情には筆者なりに感謝している。そこで筆者からのお返しとして、答えた部分を、もう一度、示そうではないか。三度目はないので、よくご覧になっていただきたい。
小西:厳しい法的措置をとりますから。
松田:ああ、そうですか。
小西:きちんと対応してください。誠心誠意の対応があるんであれば、それはしませんから。
松田:誠心誠意? 正義に則って行動します。
(第1回に戻る)
(第3回に続く)
"小西洋之 政治資金の謎(2)掘るは墓穴か陥穽か"に5件のコメントがあります
議員になると「しなさい」と表現するんですね。
○○議員で十分でしょ。弁護士も○○弁護士でいい。先生と呼ぶから”教えてやる”という勘違い人間になる。草彅剛さん主演の政争ドラマが放送中ですが、誠実な議員秘書だったのに政治家になってからどんどん勘違いしていくのがよくわかります。
私益無しで純粋に国民の為に働く政治家ってどれくらいいるんだろう。
同意します。先生と呼ぶのは学校の先生とお医者さんだけ。
見事なり、松田隆!!(呼び捨て失礼、この方がきまる!)
高市早苗氏を冤罪に落とし込もうとし耳目を集める小西議員に予想外の切り口から声をかけた! 女にからむチンピラに,オイ! という感じである。
墓穴を掘るとはこのことだろう。
いや少なくとも自らが落ち込む穴を掘った、願わく