「父からは“酒が呑めないと外交ができない”と教わったんだよ」

大学時代の友人にかつてこう明かしたのは、岸田文雄首相の長男で秘書官を務める翔太郎氏(31)だ。

岸田政権の苦境が続いている。

「秋の臨時国会では、山際大志郎経済再生相ら3人の大臣が更迭の憂き目に。閉会後も“防衛増税”をぶち上げ、党内からも猛反発を受けた。各社の世論調査でも支持率下落が止まりません。1月からの通常国会に向けて迷走が続いています」(政治部デスク)

振り返れば、躓きの発端となったのは、政権発足からちょうど1年となる10月4日のある人事だった。

「翔太郎氏を政務の首相秘書官に起用したことです。小泉政権では“官邸のラスプーチン”と恐れられた飯島勲氏、安倍政権では“影の総理”と言われた今井尚哉氏が務めた要職。そこに政治経験ゼロの息子を就けても、鉄火場では何の役にも立ちません。後継者に箔付けする意図は明らかで、国会でも『公私混同』と追及されました」(同前)