スポンサーリンク

データはありません

自民党の経済政策通が突然の次期衆院選不出馬 渦中の安藤裕議員を直撃

自民党の経済政策通が突然の次期衆院選不出馬 渦中の安藤裕議員を直撃

消費税減税やコロナ禍における給付政策などを次々と提言し、異色の3回生として知られた自民党の安藤裕衆議院議員(56・京都6区)が、次期衆院選に出馬しないという。女性問題などを主な理由として、自民党京都府連が支援を拒否したからだとされる。一体、何があったのか。やはり今の自民党では、出る杭は打たれるのか。 安藤議員がこの問題で初めてメディアの取材に応じた。

 ◇  ◇  ◇

 ――政界引退ということですか。

 京都6区から自民党候補者としての出馬は断念した、ということです。政界引退ではありません。具体的にはこれからの検討になりますが、政治活動は続けて行きます。

 ――出馬断念に至る直接的な原因は?

 京都府連から、候補者として推薦をしないと最終通告を受けたことですね。6月20日でした。これでは選挙を戦えません。選挙の準備をしていたところだったので、大変残念でした。ただ、前回選挙で自分が公約した消費税減税とデフレ脱却を実現することができず、このまま自民党で選挙に出て自分は何を言えばいいのかと悩んでいたのは確かです。直前まで消費税減税やコロナ禍で痛んだ国民の救済を訴えましたが、党内では退けられました。自分の政策と党の政策が大きく乖離し、公約を果たせなかった。自民党の中から変えると考えての出馬でしたから、不徳の致すところです。――一部報道などで、離婚や不倫などの女性スキャンダルが原因と報じられています。

 プライベートなことですが、妻と離婚協議をしていることは事実で、Twitterでも公表しています。不倫に関しては事実無根、青天の霹靂です。離婚問題と不倫の疑いで、府連から詰問されていたのも事実です。政治とは関係ないとお話ししていたのですが。

 ――離婚問題が出馬問題と繋がるのはなぜなのか。

 私も繋がることがおかしいとは思います。妻を選挙応援に連れてくるよう、府連会長の西田先生(注:西田昌司参議院議員)から再三、指示されてきました。しかし、妻は過去3回の選挙にも来ていませんし、選挙区回りもしていません。ずっと横浜の自宅で暮らしています。そもそも妻は私が政界入りすることに最初から非協力的で、選挙運動にも関わらないと。その条件て私は出馬したんです。これは党も理解しているはずなんですが。

――取りざたされている不倫に関しては?

 突然、府連から特定の人物の名前を出されました。選挙区の支援者の一人です。私は生まれも育ちも横浜で、公募で京都6区から出馬しています。第二の地元として、支援者とワリカンの食事をしたりしながら学んだり、支援者にあちこち案内してもらったり。逆に東京に支援者が来たら、できる範囲で案内をすることもあります。名前が出た女性とも、他の支援者とも、対応は何も変わりません。

 ――では、なぜその女性の名前が挙がったのでしょう。

 よくわからないんです。若干、特別なことがあったとすると、一時期その方の事務所をお借りしたことがあります。コロナ禍の経済事情で、事務所の維持が難しいというお話を聞きました。その事務所がちょうど私にとって便利な場所にあり、また私自身、引越しを予定していたので、その部屋の用意ができるまでの間でしたが、一時期お借りしました。きちんとお金もお支払いしています。部屋の引き継ぎなどに一緒に顔を合わせたことがあるくらいで、部屋の共有などもないです。問題と言われるようなことはありません。

■「今の自民党と自分の政治信条とは異なる部分が多い」

 ――府連の西田会長が、安藤議員の不出馬に至る過程を、YouTube動画2本の中で語っています。離婚しないこと、不倫はしていないこと、不倫疑いの相手と今後結婚することはないことを約束して一筆書くように指示したが、安藤議員がそれを拒否して、予想外に出馬しないと言い出した、と。これを聞く限り、不倫を認めたかのようにも聞こえます。

 府連に対し、それをする必要があるのかわかりませんが、一筆書けと言われたのも、サインを断ったのも事実です。妻との離婚に関してはあくまで夫婦間の問題だということで、お断りしました。不倫の疑いに関しては、それを否定する内容であれ、その方の名前を書くことで、何かあったら書面が漏出し、私人の方のお名前が出てしまう可能性が出てきます。なので一旦、お断りしました。実際、今メディアにお名前が出てしまっています。ですが、6月17日だったと思いますが、支援女性の名前を書かない形で一筆書いて、府連にお渡ししています。その3日後に、府連として推薦しない旨の通告を受けた流れです。なので、一筆と推薦拒否通告が、直接関係していたのか自体わかりません。

――そうだとすると、府連からの推薦拒否は既定路線だったようにも見えます。何か府連や党との関係に問題があったのですか。

 党とは政策で戦い合う場面はたくさんありましたが、これは通常の政治活動だと自分は捉えています。府連とは折り合いが悪かったのは、認めます。お話しした通り、西田先生から妻を選挙応援に来させるよう再三指示されていましたし。西田先生が動画の中で極めてプライベートな部分である妻の病状にも触れていますが、妻は現在人工透析を週数回受けている身でもあります。前回の選挙ではそれでもなんとか、応援メッセージを妻に書いてもらったりはしました。他にも数々、物理的に対応不可能な話が出てきたりして、困惑はしていました。いずれも政治活動に関係する内容ではありませんでした。

 ――政治活動は続けるということですが、今後はどうされるのでしょう。

デフレの解決や消費税減税を訴えて、自分は自民党から出馬しました。ですが、今の自民党と自分の政治信条とは異なる部分が多い。コロナで国民は苦しんでいるのに、他国がやっている当然の大型給付などの手も打たない。野党が消費税減税でまとまりつつあるのに、自民党は減税どころか増税含み。これでは何と言って選挙で戦えばいいのかと。随分悩みましたが、ああこれは潮時かなと。

 いま日本の経済はものすごく悪い。貧困率も高まっている。自分としては任期まで自民党議員として努力をし、その後は、党議拘束を受けずに国の未来のために活動できる方策を考えているところです。自由になって、失うものはなくなった。痛んだこの国の未来を救うことだけ考えて、これからも戦いますよ。

(聞き手=桜井杏里/ジャーナリスト)

 

スポンサーリンク




ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

2,402人の購読者に加わりましょう

この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事