根拠となっているのは2012年9月に小室さん母子とX氏が面会した時の音声記録。圭さんが金銭にまつわるやり取りになった際に、とっさに録音したものだという。説明文書にはその音声記録からの抜粋として、「返してもらうつもりはなかったんだ」とのX氏の文言が記されている。
だが、その翌年、X氏が小室さん母子に対して明確に返金を求める発言をしていたことが、「週刊文春」が独自に入手した音声記録から分かった。この音声記録は、前述の2012年9月の音声から11カ月後の2013年8月に録音された。小室さん母子がX氏のもとを訪れ、金銭トラブルについて話しあった時のものだ。
X氏 それで、返す意図はないと。
圭さん あ、すいません。返すというか、もともと贈与を受けているという風に認識しておりますので。
佳代さん 婚約中のことなので。
X氏 僕も相談する人がいて、相談したんですけども、婚約中といえども別々に世帯を持っていたわけなので、お金が動けば貸し借りが生じると。
圭さん あの、私たち……。
X氏 たとえば僕が最初から、このお金は全部使っていいですよと。もう入学金の一部から全部含めてですよ。もう最初から差し上げます、と言った覚えは、僕は一言もない。ただ婚約している間だから、ここから動いたお金は贈与、というのは成り立たないと思うんです。
小室さんが「返してもらうつもりはなかった」発言を録音したと主張する日から11カ月後のこの話し合いで、X氏は、「お金が動けば貸し借りが生じる」と主張し、「差し上げます、と言った覚えは、僕は一言もない」「ここから動いたお金は贈与、というのは成り立たない」などと述べていた。つまり、2013年8月時点で既に、X氏から小室さん母子には、明確に「お金を返してもらいたい」という強い意思が伝えられていたことが分かる。
小室さんの「説明文書」の矛盾
今回、小室さんは「説明文書」において、こう記していた。
「『返してもらうつもりはなかった』等のお返事をいただいたという私と母の認識と元婚約者の方のご認識に食い違いがあるのかどうかについて、私と母はいまだにわからないままです」
「『返してもらうつもりはなかった』という言葉によって、貸付金だったものについては母の返済義務が免除されたことになる」
こうした説明は、2013年8月の音声記録とは矛盾することになる。
4月12日に、小室さんの代理人は「説明文書」では否定的だった「解決金」を渡す意向を公表した。だが足掛け10年にわたってこじれにこじれた金銭トラブルが、突如提案された「解決金」で本当に解決するのか、予断を許さない。
4月14日(水)16時配信の「週刊文春 電子版」、及び同15日(木)発売の「週刊文春」では、2013年の音声記録の詳細や、眞子さまが一連の小室さんの対応に果たした役割、今後の結婚問題の見通しなどを5ページにわたって詳報している。
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