今年6月に行われる予定の東京都議選の“前哨戦”と言われる千代田区長選(1月24日告示、1月31日投開票)。選挙戦を目前に控え、“都議会のドン”と呼ばれた内田茂元都議(81)が、小池百合子都知事(68)との関係について、「週刊文春」の取材に語った。内田氏がメディアの単独取材に応じるのは極めて異例。
2017年7月に引退するまで、7期にわたって千代田区選出の都議として活動してきた内田氏。「都政への影響力は国会議員以上」(都政担当記者)とされ、自民党東京都連の幹事長という立場で大きな権勢を振るってきた。
事態が一変するのは、2016年7月に小池氏が都知事に当選してからだ。高い支持率を誇る小池氏から「都政のブラックボックスの象徴」として、集中的な批判を浴びる。
「2017年2月に行われた前回の千代田区長選では、小池氏が支持した石川雅己氏が圧勝し、内田氏が支持した自民党推薦の候補者は惨敗。この敗戦を受けて、内田氏は都議引退を決断するのです」(同前)
ただ、引退後も内田氏は、都連最高顧問として君臨。同い年の二階俊博幹事長と気脈を通じるなど、水面下では存在感を示し続けていた。
一方、小池氏と近い関係だった石川区長は区内のマンションを一般販売されない事業協力者住戸として購入した疑惑が発覚。今年1月8日、任期満了での退任を表明している。
「ところが、内田氏は今回の千代田区長選で、自民党が推薦する早尾恭一元区議ではなく、なぜか小池氏が創設した都民ファーストの会から出馬する樋口高顕都議を支持するというのです」(都連関係者)
果たして、内田氏は“天敵”だった小池氏と“手打ち”をしたのか。本人に話を聞いた。