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日本において「日本と中国」「米国と中国」とは言う一方で、「台湾と…」となると「台湾と中国大陸(または中国本土)」と表現してしまう者が、マスメディア、識者を含め、いかに多いことか。またはそれを聞いて何も違和感を持たない者がいかに多いことか。

つまり「台湾は中国の一部」と強調する中共(または国民党)の「一つの中国」なる虚構の政治宣伝の影響を日本人、日本社会は戦後長期間にわたり受け続け、台湾と中国は元来一つであるべきだとの印象が、すっかり刷り込まれてしまっているのだ。

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台湾に対する中国の「大陸」という呼称は、マスコミの報道でも散見される

だから、中国が求める「統一」なるものが、実は「侵略」という不法な領土拡張であるとの認識も甚だ希薄である。こうした状態では、あの侵略国からアジアの平和は守られるのか不安。

その反面、「侵略」を正当化する宣伝工作で、ここまで日本人を惑わすに成功している中国には、恐れ入るとしか言えないのである。

ところが肝心の台湾でも、政府は「台湾と中国大陸」との表現を用いている。

現在の民進党の蔡英文政権は、先の国民党の馬英九政権の「一つの中国」という考えは継承していないのだが、しかしそこから派生する「中国大陸」の呼称だけは引き継いだのだ。

同じ民進党でも以前の陳水扁政権は「台湾と中国は別々の国」(一辺一国)と宣伝し、中国を過剰に怒らせた(そのため緊張の高まりを嫌う米国も怒った)。そうした過去の鑑み、でき得る限り中国には当たり障りのないよう努めたいのだろう。

そうした迎合の結果、こんな滑稽なエピソードも。ある閣僚(大陸委員会主任委員)が「台湾は中国の一部ではない」との同政権の見解を表明するに当たり、「台湾は中国大陸の一部ではない」と発言。「そんなのは当たり前だ」と国民党に大笑いされていた。

そのような蔡英文政権だが、最近になり中国を「中国」と呼んだのだとか。外交部はプレスリリースで連続二回もそう呼称したらしい。

そしてそれについて台湾の地方紙、中華日報が、四月十日の社説でヒステリックな批判を展開している。

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中華日報の社説。政府が「中国」と呼んだだけで、挑発だと騒ぎたてた

タイトルは「外交部が大陸を『中国』と呼称 挑発的意味合いが濃厚」。緊張を煽り、政権を追い詰めんとの意図は明確だ。

もっとも地方紙だからとて侮れない。実はこれ、国民党の宣伝媒体の一つで、社説は中共機関紙人民日報系の環球時報をはじめとする様々な中国御用メディアにより、全世界に配信された。

社説は次のように騒ぎ立てる。

「蔡政権が陳水扁政権時代の『一辺一国』の主張に回帰しようとしていると疑わせるものだ。外交部が中国大陸を直接『中国』と呼んだことは、大陸当局への挑発の意味合いが濃厚だ」

要するに国民党は「一つの中国」が否定され、「台湾と中国は別々の国」との現実が強調されるのを恐れているのだ。

だからと言って、戒厳令時代のように、白色テロで言論弾圧という訳にもいかないので、そこで虎の威ならぬ中共の威を借り、「大陸当局を挑発した」(たいへんだ!大陸が怒り、緊張が高まるぞ)と叫んで自国民を恫喝し、蔡英文政権を牽制したのである。

今ごろ同政権の内部ですら、こうした圧力に弱い人々が、「これからも中国大陸と呼ぼう」などと誓い合っているかもしれない。

そしてこのようなとき、それと呼吸をぴったりと合せるのが中共である。かくて環球時報などにより、この社説は拡散されたのだった(そもそも社説は、中共に媚びる目的で書かれたようにも見える)。全世界の中国人に対し、蔡英文政権を包囲せよと言わんばかりである。

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環球時報が引用。かくて中華日報の主張は中共の主張(恫喝文句)となった

ちなみに中国では、公文書でも報道でも、やはり「中国と台湾」との表現はご法度。「中国大陸と台湾(中国台湾)」とするよう指導が行われている。

ところで、話を日本に戻すが、こちらは誰からも恫喝されていないのに、いつまで「台湾と中国大陸」などと呼び続けるのか。

我々台湾研究フォーラムは「台湾と中国は別々の国」「一つの台湾、一つの中国」という事実を伝え、「一つの中国」宣伝工作を打破する言論活動の一環として、台湾に対して中国を「大陸」と呼ぶな、「本土」と呼ぶなと訴えているところである。

誰にでもできることにつき、全国同憂の士の呼応を待つ。

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Source: 台湾は日本の生命線!

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