株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから三橋貴明のツイッターはこちら人気ブログランキングに参加しています。チャンネルAJER『MMTとナショナリズム(前半)』三橋貴明 AJER2019.12.24 令和の政策ピボットの賛同者数が2万人を突破いたしました。
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たまには真面目に「MMT批判のテンプレ」について取り上げたいのですが(正直、ウンザリしている我々ですが)、 『現代貨幣理論(MMT)の誤り 懸念されるインフレとモラルハザード 日本、米国、英国のように自国建て通貨を発行する国は、際限なく国債を発行でき、赤字を躊躇(ちゅうちょ)せず財政支出を拡大できるとする経済理論が話題になっている。
現代貨幣理論(MMT)と呼ばれるもので、米国の一部の経済学者と貧困救済を掲げる民主党議員が提唱している。財政難の中でも財政出動を継続していけるとしたら魅力的な理論だが、果たして真偽のほどはどうか。まず、この理論の実施によって看過できないインフレが起き得るのではないかという、識者たちの議論が集中する論点から見ていく。
(上智大学名誉教授・大和田滝惠)(後略)』 もう、一行目から藁人形。「日本、米国、英国のように自国建て通貨を発行する国は、際限なく国債を発行でき」 はい、そんなこと誰も言っていません。 インフレ率が許容する限り、政府は国債を発行できるといっているわけで、「際限なく」といった言葉を使う時点で、勝手にこしらえた藁人形でMMTを貶めようとする意図が満載です。
つまり、学者として失格です。 一応、後略部以降は「インフレ率」を問題にしていますが、ならば、「自国建て通貨を発行する国は、際限なく国債を発行でき」 ではなく、「自国建て通貨を発行する国は、インフレ率が許容する限り、際限なく国債を発行でき」 と、書くべきですね。
その後、インフレ懸念について。 『危険な事態になり得るのは、市場のマインドが絡んでくるからだ。債務がどこまで増大しても無風で済むとは限らない。何らかのきっかけで、ある時点から市場に異変が起き得る。その後に制御可能かどうかは不透明で、誰にも分からない。』 と、実に抽象的な、実にダメ学者らしい印象操作をしていますが、なんでデフレの国が、インフレ率ゼロ(現在)から、いきなり「制御不可能なインフレ」になるのでしょう。
というか「危険な事態」「市場のマインド」「無風」「何らかのきっかけ」「市場の異変」「不透明」ついて、定義を示して頂きましょうか。 そもそも、インフレ率が健全な範囲を超えて上昇したならば、金融引き締めをすれば済む話です。
政策金利を上げるなり、預金準備率を引き上げるなり、銀行の貨幣創出(貸出)抑制手段はいくらでもあります。 MMTについて「インフレ率上昇を止められない」と主張する者は、『(引用)債務が増大し続ければインフレが止まらなくなり、ハイパーインフレに行き着くのが必然的な帰結』 といった極論を口にしますが、なぜ金融政策を無視するのでしょう。
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Source: 三橋貴明氏ブログ