香港では、抗議活動に参加していたと見られる男子大学生が死亡したことを受けて10日夜も追悼集会が開かれました。一方、市民の警察に対する反発は激しさを増しており、各地で衝突も相次ぎました。
香港では、抗議活動に参加していたと見られる男子大学生が今月8日に死亡したことを受けて10日夜も追悼集会が開かれました。
会場となった香港島中心部にある公園には幅広い年齢層の市民1000人以上が参加し、黙とうをささげたあと壇上で花を手向けました。
中には「香港を取り戻せ」などと叫ぶ中年の男性や、友人どうしで抱き合い涙を流す若者たちの姿も見られました。
19歳の大学生は「ここで諦めたら亡くなった大学生に申し訳ないので、私たちは声を上げ続けたい」と話していました。
一方、10日夜は九龍半島の繁華街や郊外の住宅街などに大勢の市民が集まり、警察や政府に対する抗議の姿勢を示しました。
このうち、一部の若者らが路上に火をつけるなどしたため、警察が催涙弾を使って強制排除に乗り出したほか、取締りにあたる警察官を大勢の市民が取り囲んでもみ合いとなるなど衝突も相次ぎました。
香港政府は、秩序の回復のため取締りを強化する姿勢を示しており、市民の反発が激しさを増すなか、警察と市民の対立は一層深まっています。