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『国土経済論(後編)①』三橋貴明 AJER2018.2.27https://youtu.be/d1Wb6lbcE4I
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昨日はチャンネル桜「Front Japan 桜」に出演しました。
【Front Japan 桜】経済力とは何か / 米国金利上昇で日本はどうなる? / 裏付けられた福島原発事故に関する
UNSCEAR報告[桜H30/3/9] https://youtu.be/D5KlOdEtfjg http://www.nicovideo.jp/watch/so32856121
日本の「財政破綻論」は、もはや「歴史」と呼んでも構わないほど、長々と続いています。
一般的な始まりは、1995年11月国会の竹村正義大蔵大臣(当時)による「財政破綻宣言」だと思われていますが、
例えば、代表的(というか歴史的)な財政破綻論者である森木亮氏は、1983年の時点で、
「財政崩壊-せまりくる昭和60年の複合危機」を出版しています。同書の冒頭だけ引用してみますね。
「昭和六十年まであと二年。この年を境としてわれわれ人類は、破局か、局面打開かの最初の岐路に立たされる。
日本においては、財政崩壊寸前となり複合危機と複合円安がおとずれる。
(中略) 第二の理由は、ますます増え続ける国債発行残高だ。五十八年度予算については、
各種の特別会計の積立金を崩すことによって税外収入をふやし、国債の発行を表面的に減らそうとした。
しかし、これは財政内容の悪化をもたらす。その意味で二六・五%(五十八年度)という国債依存度は一時しのぎのまやかしの数字で、
財政の実態が悪化していることを隠すための粉飾予算に過ぎない。歳入欠陥五十兆円は隠れ国債であり、
「国債百五十兆円」の到来も近い。まさに財政羅針儀の再構築にせまられている。(P1)」
ちなみに、森木氏は2007年に「ある財政史家の告白「日本は破産する」」、
「日本はすでに死んでいる-希望社会をもたらす国家破産宣言」、2009年「日米同時破産」、
2010年に長谷川慶太郎氏との対談本「無策!あと一年で国債は紙クズになる」、
2014年に「2013年 日本国破産から再生のシナリオ」と、一生懸命に「財政破綻本」を出し続けています。
07年の書籍のタイトルにもなっている「ある財政史家」とは、ご自身のことかと思われます。
この方、2012年にとある政治家のパーティで、わたくしに名刺を突き出し(本当に突き出した)、
「三橋さん、日本は来年(2013年)、財政破綻するからね!」 と怒鳴ってきたことがあります。
2013年から五年が経過しようとしていますが、長期金利は0.05%。破綻の気配すらありません。
ちなみに、森木氏はわたくしの前で、「私は30年前から日本の財政破綻を予言していた!」 と、
意味不明な自慢をされたこともあります。30年も予想が当たらない「財政史家」とやらに、
何の価値があるのか分かりませんが、日本にはこの手の意味不明な「財政破綻論者」たちがゴロゴロと蠢いているのです。
二十一世紀に入って以降は、経済学者(吉川洋、伊藤隆俊、伊藤元重、土居丈朗など)たちまでも真面目な顔で政府の財政破綻を煽り、
しかも政府の要職についていきます。彼らが、 「○○大学経済学部教授」 「政府の諮問機関○○会の民間議員」
といった肩書で、新聞にそれっぽい論説記事を書き、テレビに登場し、財政「危機」について解説する。
新聞は新聞で、財務省の「テンプレ」を用い、以下のような記事を書く。
『いつまで財政刺激策に頼り続けるのか https://www.nikkei.com/article/DGKKZO2789673009032018EA1000/
先進国では最速で少子・高齢化が進み社会保障費用が増大する日本。
国・地方の長期債務残高は1000兆円を超え国内総生産(GDP)比も187%に達する。
財政健全化は待ったなしだ。 安倍晋三政権は2014年4月に消費税率を5%から8%に引き上げた後、
10%への引き上げを二度先送りし19年10月とした。
国と地方の基礎的財政収支(PB)を20年度に黒字化する財政健全化目標は達成断念に追い込まれた。(後略)』
ちなみに、日経の記事の結論は、 「消費税増税時に、企業が一斉に増税分を価格に転嫁し、値上げするのがいけない」
「19年10月以降に消費者が買いたく続きをみる
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Source: 三橋貴明氏ブログ