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文春「裁判官なぜここまで劣化したのか?」“ブリーフ裁判官”が問う

『裁判官は劣化しているのか』(岡口基一 著) 本書は、現役裁判官による裁判官の在り方についての建白書であり、「裁判官は劣化しているのか」という聞き捨てならない問いを丁寧に論証し、答えている。 かつて、裁…

あの“ブリーフ裁判官”が問う「裁判官は劣化しているのか?」

唐澤貴洋が『裁判官は劣化しているのか』(岡口基一 著)を読む

『裁判官は劣化しているのか』(岡口基一 著)

 本書は、現役裁判官による裁判官の在り方についての建白書であり、「裁判官は劣化しているのか」という聞き捨てならない問いを丁寧に論証し、答えている。

 かつて、裁判官同士のコミュニケーションといえば、裁判所での勤務時間内のみに交わされるものではなく、アフターファイブの飲み会を通じたコミュニケーションもまた重要だった。裁判実務上の智、及び司法はどうあるべきかという意識の承継は実は裁判官同士の人的交流によってなされていたという。

 司法の本質・役割論を真剣に論じていた裁判官がいたこと。民事裁判における判決文の書き方には従来(在来)様式と新様式という作法があり、今では主流ではなくなった従来様式こそが裁判官の教育に大きな意味があったこと。裁判官の育成についての著者の見解は弁護士にとっては新鮮で説得力がある。

 と、これだけ述べると本書評を読まれる諸氏には、本書は自分と関係がない裁判官の話だと早合点する方もいるかもしれない。しかし、裁判官は、司法における判断権者であり、その裁判官がどのような思考方法で判決を書いているのかは、日本に住む全ての者に関わる問題であり、我々が知らなければいけない問題である。

 そして、本書は、告発書でもある。著者の告発は裁判所の憂うべき現状を明らかにする。司法とは「多数決の『暴力』から少数者の権利や自由を守る」べき存在である。そのためには司法制度はどうあるべきかを議論する全国裁判官懇話会に所属していた裁判官が人事上の不当な差別を受けていたこと。弁護士・裁判官において必読書の『要件事実マニュアル』(ぎょうせい)の出版やホームページの開設が裁判所から問題視されていたという著者自身が当事者になった事例も明らかにされる。無罪判決を続出すると出世に影響すること。刑事裁判において警察官の偽証は闇から闇へと葬られること。

 告発と建白の二つの側面をもつ本書は、国民にとって望ましい裁判官の選任・育成のあり方について健全な議論のための情報提供を行う裁判所内部のファーストペンギンとしての役を果たすものと言えよう。

 最後に、昨今様々な批判・擁護がなされている著者のツイッターでの情報発信に関して、弁護士である私の見解を述べたい。著者には、反省すべきところがあれば反省し、言葉足らずであったところがあれば言葉をさらに紡ぎだし、今後も裁判所内部からの情報発信を期待したい。まだまだ我々は裁判所内部のことについて知らないことが多すぎる。

 少数者の権利が多数決の専横から守られる社会であるために、司法制度がどうあるべきか、我々は考えていく必要があるはずだ。著者の情報発信が今必要とされている。

おかぐちきいち/1966年、大分県生まれ。裁判官。東京大学法学部卒業。福岡地裁、東京高裁を経て、仙台高等裁判所判事。著書に『民事訴訟マニュアル』『要件事実入門』『最高裁に告ぐ』など。

からさわたかひろ/1978年、東京都生まれ。弁護士。早稲田大学法科大学院修了。著書に『炎上弁護士』など。

 

東京高裁“ブリーフ裁判官”の告白「なぜ、白ブリーフだったのか」

裁判官・岡口基一インタビュー #1

ツイッターに「不適切」な投稿をしたとして最高裁から戒告処分を下された東京高裁の岡口基一裁判官。白ブリーフ姿の写真投稿など、これまでにもSNS上の表現でお騒がせをしてきた現役判事は「表現の自由を逸脱」「裁判官に対する国民の信頼を損ねた」とする処分理由に、今何を思うのか。(全2回インタビューの前編)

岡口基一裁判官が語った

同期から「岡口さん、あなたはもうダメだと思う」

――戒告処分を受けて1カ月以上が経ちました。今日も東京高裁での勤務後にお時間をいただいていますが、裁判所内ではどんな気分で過ごしているんですか?

岡口 私は第22民事部というところで通常の民事裁判を扱っているのですが、今までと変わらず普通に務めています。まあ、私を辞めさせようという目立った動きもなく、ちょっと不気味なほどの沈黙が続いているのが逆に落ち着かないのですが。法務省から戻ってきたある裁判官が「岡口さん、あなたはもうダメだと思う」って飲み会で言うんです。

――ダメだと思うというのは「もう辞めさせられるよ」という意味ですか?

岡口 ええ。裁判官は憲法で身分が保障されていますから簡単にクビになることはありません。よっぽどひどいことをした裁判官は弾劾裁判で罷免されますが。では「辞めさせられる」とはどういうことかというと、「再任拒否」されることが考えられます。裁判官には10年ごとに「再任」されるという制度があり、裁判所当局が「再任拒否」をすればその裁判官は辞職に追い込まれます。でも、私の場合は再任まで時間があるし、どういう手で辞めさせられるのか……。不気味な沈黙が続いているとは、そういう状態なんです。

 

パソコンを開いたら「処分出ましたよ」って

――ご自身の処分についてはどのように知ったんですか?

岡口 弁護団からのメールで知りました。最高裁による私の審問のあとは「この日に分限裁判の結果が出るから」など知らされませんから、10月18日に戒告処分だと知った時はまさに寝耳に水でした。私は十分に審問されたとは思っていませんでしたから、こんな早急な判断があっていいのかとさえ思いました。その日はいつものように夕方5時、勤務時間終了後に持ち歩いているパソコンを開いたら「処分出ましたよ」って。弁護団にとっても寝耳に水で、弁護団長はマスコミから「記者会見やるんですか?」って質問を受けて、はじめて私の処分が決定したことを知ったそうです。

――ちなみにそのマスコミとは。

岡口 読売新聞です。

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「白ブリーフ裁判官」と「新潮45」問題に共通するものとは何か

そもそも「表現」とは何なんですかね

 先日、岡口基一裁判官の分限裁判が行われて記者会見がなされました。報道でも出ておりますし、これはちょっとと感じるところも大でして、取り上げてみたいと思います。

この問題は何が変なのか?

岡口判事「表現行為できぬ」分限裁判後、異例の会見 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/affairs/news/180911/afr1809110023-n1.html

 分限裁判の仔細については、ヒューマンライツナウの弁護士・伊藤和子さんも解説記事を寄せておられますが、直接の争点となっている「岡口さんが投稿したツイートの内容を、勝訴した元の飼い主が見て高裁に抗議したため、高裁長官の林道晴さんが「当事者の感情を傷つけた」として懲戒を申し立てた」ことだけが要因ではないようです。

©iStock.com

ツイッターで懲戒が許されるのか? 岡口裁判官の分限裁判で報道されなかった論点とは。(伊藤和子)  Y!ニュース

https://news.yahoo.co.jp/byline/itokazuko/20180916-00097022/

 話のコンテクストを見極めず、引用ツイートをしただけで岡口さんの主張や評価を明確に分かる形でしたわけでもない表現をもって、所属する組織に怒られる、というのはちょっとびっくりです。ただ、伊藤さんの書かれているように、もともとの裁判所の考え方は「本当の理由は、岡口裁判官がツイッターをやめないこと」であるとするならば、表現の自由を守るべき司法・裁判所が、自身の組織に所属する裁判官の勤務時間外の表現活動まで制限するという判断を下すことを意味してしまうため、とても苦しいのではないかと思うわけであります。

品格の問題と表現の自由が混乱していないか?

 表現の自由を巡っては、そもそもが「価値観を相容れない表現は見苦しいもの」であるという前提があります。女性から見れば男性が好きなグラビアアイドル画像や萌え絵を不快に思うこともあるでしょうし、人は何かしらトラウマや葛藤を抱えて生きているなかで「見たくない不快な表現」に接することも多くあります。そういう中で、表現をする者、受け取る者同士が許容できる範囲や距離感を持ちながらうまく多様な言論や表現が社会で共存できるようにしているわけです。

©iStock.com

 しかしながら、例えば裁判官が筋トレ画像や白ブリーフ一枚だけを穿いた自撮りを掲載していることが問題だ、とするならば、それはあくまで裁判官という仕事の品格の問題のみにおいて問われるものであって、それが勤務時間外に行われているものだとしたら裁判官という立場を離れた個人的な表現活動の一環として行われていると解されるべきなんじゃないか、と思います。

Source: 文春砲

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