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10.18 連覇の広島か、勢いのDeNAか・・セCSファイナルステージ見どころ・・【セCS】広島・薮田VSDeNA・石田
連覇の広島か、勢いのDeNAか
セCSファイナルステージ見どころ
CSファーストステージで阪神を破り、筒香(背番号25)とロペス(同2)を迎えるラミレス監督
CSファーストステージで阪神を破り、筒香(背番号25)とロペス(同2)を迎えるラミレス監督【写真は共同】

 泥まみれとなった甲子園での激戦を経て、横浜DeNAが2年連続のクライマックスシリーズ(以下CS)ファイナルステージに駒を進めた。待ち受けるのは、37年ぶりのセ・リーグ連覇を果たした広島。下克上か、黄金期の証明か。鍵となるポイントを挙げながら、勝負の行方を占いたい。

ポストシーズンでも乱打戦!?

 1位・広島と3位・DeNA。レギュラーシーズンでは14.5ゲームの差が付いたが、直接対決ではDeNAが13勝12敗と勝ち越した。計37個の貯金を作った今季の緒方カープが、同リーグ内で唯一貯金を作れなかった相手が、CSファイナルで対峙することになったラミレス監督率いるDeNAなのだ。

両チームの対戦成績を詳しく見ると、今季の25試合で広島が対戦打率2割8分3厘で計136得点(1試合平均5.44得点)、DeNAも同2割6分6厘で計125得点(1試合平均5得点)と打線が活発。本塁打も両チームともに28本ずつ放っており、完封試合は4月19日の1試合(4対0でDeNAが勝利)のみ。直近の10月1日の対戦でも両チーム20得点(13対7でDeNAが勝利)の乱打戦になるなど、今カードは点の取り合いとなる傾向にある。

投手陣から見ても、広島の対DeNA戦の防御率4.51、DeNAの対広島戦の防御率5.26は、お互いに最も相性の悪かった相手ということになる。指揮官としては、継投策を含めた総力戦を想定しておいた方がいいだろう。そして交代のタイミングも非常に大きなポイントになるだろう。

ウィーランドは広島戦負けなしだが…

 継投の準備をするにしても、先発投手にかかる期待と比重が大きいことに変わりはない。

迎え撃つ広島は、第1戦に最高勝率のタイトルを獲得した薮田和樹(15勝3敗、防御率2.58)を立て、第2戦は昨季2冠を獲得した野村祐輔(9勝5敗、防御率2.78)、そして第3戦は昨季の沢村賞投手・ジョンソン(6勝3敗、防御率4.01)の先発が濃厚。4戦目以降は、復活を遂げた大瀬良大地(10勝2敗、防御率3.65)と、今季マツダで5勝1敗だった中村祐太(5勝4敗、防御率3.74)に託し、今季最終戦だった10月1日のDeNA戦で3回7失点と炎上した岡田明丈(12勝5敗、防御率4.00)は、中継ぎに回る見込みだ。チームの対戦防御率4.51が物語るように、先発陣の中でDeNA打線を抑え込んだ投手はいないが、特に個人の成績的には不満の残った野村、ジョンソンに2人がポストシーズンで意地を見せられるかに注目だ。

対するDeNAは、阪神とのCSファーストステージで、初戦に井納翔一(6勝10敗、防御率3.84)を持って行き、第2戦は今永昇太(11勝7敗、防御率2.98)、そして第3戦はウィーランド(10勝2敗、防御率2.98)が先発した。広島とのファイナルステージでは、今季対戦で2戦2勝、防御率3.46だった石田健大(6勝6敗、防御率3.40)とドラフト1位ルーキーで2ケタ勝利を挙げた浜口遥大(10勝6敗、防御率3.57)に第1戦、第2戦の先発マウンドを任せるはず。その後の第3戦は井納、第4戦は今永とともに中5日で送り出せるが、誤算は雨で試合が1日ずれたことで、阪神との第3戦に先発したウィーランドが中5日を開けると最後の第6戦になるということ。来日1年目のウィーランドは今季の広島戦5試合に先発して防御率5.33ながら3勝0敗と負けなしで、同時に打者として広島戦の打率5割3分8厘(13打数7安打)、3本塁打、9打点と“神っていた”だけに、ラミレス監督としては仮に王手をかけられたとしても何としても最終戦までもつれ込ませたいところだろう。

「田中&バティスタ」対「ロペス&筒香」

CSファイナルへ向けて、本拠地で入念な調整を行った広島
CSファイナルへ向けて、本拠地で入念な調整を行った広島【写真は共同】

 乱打戦も予想される今カード。両チームの打者陣の中からキーマンを探したい。

広島では今季の通算打率2割9分0厘だった田中広輔が、DeNA戦では打率3割4分6厘、4本塁打、18打点、の好成績で、盗塁も6個成功させている。投手別に見ても、石田にこそ6打数1安打だが、浜口には8打数4安打の打率5割で、今永に19打数8安打、ウィーランドにも14打数6安打でともに打率4割台。同じくDeNAと対戦した昨季のCSで12打数10安打の活躍でMVPに輝いたリードオフマンが再爆発できるか。また、バティスタも12試合で打率4割2分3厘、4本塁打、8打点の好相性を誇る。12日の練習試合でも特大アーチを放っており、けがの鈴木誠也に代わって打線の起爆剤になっている。

一方のDeNAでは、ロペスが今季の広島戦で打率3割4分7厘、7本塁打、26打点の大暴れ。薮田に5打数2安打、野村に16打数7安打、大瀬良に8打数3安打、中村祐に9打数4安打と、先発が予想される投手たちから軒並み好成績を残しているのが頼もしい。そして主砲・筒香嘉智も今季通算では打率2割8分4厘だったが、広島戦では打率3割2分3厘、6本塁打、19打点の好相性。阪神とのCSファーストステージでも、ロペスが打率4割2分9厘(14打数6安打)、筒香は打率3割5分7厘(14打数5安打)と快音を響かせ、勢いに乗って広島入りした。好調な彼らの前に、どれだけ走者を置けるかも重要になってくる。

セ初の3位からの下克上は可能?

 過去10年のセ・リーグのCSファイナルステージを振り返ると、2位チームが日本シリーズに進出したのは2回(07年中日、14年阪神)あるが、3位チームが勝ち上がったのは0回。パ・リーグでは10年の千葉ロッテが、レギュラーシーズン3位から埼玉西武、福岡ソフトバンクを連破し、そのまま日本一まで駆け上がった“史上最大の下克上”があるが、セ・リーグではその例がない。

また、2007年の中日、14年の阪神はともにファーストステージを2試合で終え、迎えたファイナルステージでは負けなしの4連勝を飾っている。1勝分のハンデだけでなく、日程面の不利を抱えてのスタートになるが、それが影響する前に、そして優勝チームの調子が整う前に、勢いに乗って一気に駆け上がったことが分かる。

広島が有利なのは間違いない。戦力的にも整っている。同じカードとなった昨季のCSファイナルステージでも、広島が4勝1敗とDeNAを一蹴した。だが、今季のDeNAには、8月の広島戦で3試合連続のサヨナラ勝ちを見せた勢いと、CSファーストステージでも初戦黒星から逆境を乗り越えてきた力強さがある。再び広島が強さを見せるのか。それともDeNAが昨季のリベンジを果たすのか。いかなる結末であろうとも、おそらく熱い戦いになることは間違いない。

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