月刊誌「文藝春秋」で、対談連載「松本人志 Creator×Creator」が始まった。
松本人志氏が各界を代表する「創造者」たちと語り合うというのが企画のテーマ。
松本氏が雑誌で対談連載をおこ…
月刊誌「文藝春秋」で、対談連載「松本人志 Creator×Creator」が始まった。松本人志氏が各界を代表する「創造者」たちと語り合うというのが企画のテーマ。松本氏が雑誌で対談連載をおこなうのは初となる。
連載を始めるにあたり、松本氏から編集部に要望があった。それは「ホストにはなりたくない」というもの。対談の「ホスト」として「ゲスト」を迎え、インタビューのような形であれこれと近況を尋ねる。そのような対談ではなく、相手が誰であれ、五分と五分で語り合いたい。それが松本氏の思いだった。
そこで対談の進行役として呼ばれたのが、25年前に『週刊朝日』で松本氏のエッセイ連載「オフオフダウンタウン」を担当していた私だった。連載内容はのちに、『遺書』と『松本』(ともに朝日新聞社)に収録され、特に『遺書』は230万部の大ベストセラーとなった。
松本氏が100%執筆し、締切に遅れることも一度もなかったので、私の果たした役割などほとんどないようなものだったが、彼の才能と笑いへの真摯な思いに直接触れることができ、一生の宝といってもいいような体験となった。
「僕になりたいですか?」
さて、記念すべき連載第1回目に登場したのは、脚本家・宮藤官九郎氏だ。2019年1月にスタートするNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」の脚本を担当することでも話題になった。脚本家のほか、俳優、映画監督としても活躍しており、マルチな才能を発揮している。
若き日にコント番組の放送作家を担当していたこともあるという宮藤氏。こんな思いを打ち明けた。
宮藤 僕にとって松本さんは、悔しい存在なんです。演劇をやってたから、『ごっつええ感じ』の「トカゲのおっさん」を見た時とか、テレビでこんなヤバいことやられたら、演劇人は何をやればいいんだろう、って真剣に悩みました。20歳ぐらいの時ですね。
これは松本さんにやられちゃったからな、っていうのがいっぱいありすぎて、違うことをとか、やってないことをとか思うのもおこがましい。そう思ってましたね。ずっと。
松本 でもね、僕、後輩とかと飲んでてもたまに言うんですけど、僕になりたいですか?
宮藤 えっ。
松本 なりたいですか?
宮藤 生まれ変わってですか?
松本 生まれ変わってというか。
宮藤 明日から?
と、この話はここまで。はたして、宮藤氏の答えとは。
話題は、作品作りのスタンス、プライベートの過ごし方などにも広がって……。個人的に「なるほど」と感じたのは、松本氏が『ワイドなショー』について、漢字3文字で表現したことだ。
Source: 文春砲