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文春:AKB新曲はなぜ“アゲアゲ”な仕上がりになっていないのか――近田春夫の考えるヒット

『NO WAY MAN』(AKB48)/『明日以外すべて燃やせ feat.宮本浩次

』(東京スカパラダイスオーケストラ)

◆絵=安斎 肇 久しぶりに御登場をねがったAKB48ではあるがこの新曲、聴く前に何と…

 

『NO WAY MAN』(AKB48)/『明日以外すべて燃やせ feat.宮本浩次』(東京スカパラダイスオーケストラ)

絵=安斎 肇

久しぶりに御登場をねがったAKB48ではあるがこの新曲、聴く前に何となくこんな感じなんだろうなぁ? と想像していたのとは、ちょいと違う方向を目指している風にも思われた。

イントロを耳にしてすぐアタマに浮かんだのが『I Was Made For Loving You』。余談になるが、ロックのミュージシャンが“無理なく手弾きで演奏が出来るディスコ”としては、このKISS曲の出来栄えを超えるものはそうざらには存在していないのではあるまいか。そうした意味ではまさしく金字塔的作品といっていい。ちなみに、ロックからディスコへのアプローチというと、デビッド・ヨハンセンのニューヨーク・ドールズ解散後のソロ第一弾、『Funky But Chic』あたりが最初だったのかしらんね? 当時“パンクディスコ”と銘打たれ、紹介されていたと記憶するが……確証はない。

おっと、本題はAKB48の新曲でしたですね、ハイ。

NO WAY MAN/AKB48(キングレコード)宮脇咲良らの日韓合同アイドルグループ出向への壮行曲の位置づけとのこと。

俺はYouTubeでその、元となる(?)曲を一応試しに聴いてみたのである。そうしたらば気付いたことがあった。意外や『NO WAY MAN』の方がテンポが遅かった! 地味だった。大体、日本でそういった“インスパイア系”の商業音楽が作られる際には、お手本に選ばれしものよりは“派手なプロダクション”の施されるのが、それこそ京平さんの時代からこれまでの、業界の通例であった。意外と思ったのは、今回の作りが珍しくそうした“お約束”に反していたからである。とにかくこの新曲のなによりの注目点といえば、構造は“踊らすミュージック”であるにも拘らず決して“アゲアゲ”な仕上がりにはなっていない。そのことに尽きるだろう。いい換えるならば、躍動感を持ちながらも音楽そのもののトーンは大変にダークであると。

たとえば『恋するフォーチュンクッキー』或いはモーニング娘。の『LOVEマシーン』あたりを思い起こしていただけばお分かり頂けるかとも思うのだが、かつてこの国のアイドルもののディスコといえば、どこまでいってもそのアピアランスは陽気だった。そうした“伝統”とはたしかに一線を画すものが、この新曲の“コンセプト”には見受けられるようにも思えるのだ。

無論それはあくまで私見ではあるけれど、このある種ネガティブな要素を、テーマ/歌詞のなかに組み込んだ、ゆったり目なテンポのディスコというのがぴったりとフィットしている、今のAKB48の姿などを眺めていると――歌は世につれではないが――時の移り変わりを感ぜずにはいられぬ……。ところで。

そんなことに思いを巡らすうち、もうAKB48もここまできたからには、彼女たちも“出家の覚悟”で一生恋愛を封印し、世のため坊やちゃんたちのために尽くして欲しいものだと、マジ真面目にお願いしたくなった俺なのだった。

明日以外すべて燃やせ feat.宮本浩次/東京スカパラダイスオーケストラ(AVEX)曲自体は10年前にできていたのだそう。

東京スカパラダイスオーケストラ。

持続力に本気でリスペクト。

今週の年末「よる年波で年賀状のやりとりを今年限りでと挨拶する“終活”というのが流行ってるそうだね。考えてみれば、オレは小学校のとき学校の宿題かなにかで先生に出して以来このかた、年賀状というものを出したことがないんだよね」と近田春夫氏。「それで損したこともあったかもしれないけれど、お陰様で毎年のびのびとした年の瀬です(笑)」

 

 

Source: 文春砲

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