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文春:『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』――桜庭一樹のシネマ桜吹雪

 ロンドン発のファッションブランド「ヴィヴィアン・ウエストウッド」のお洋服が大好きで、

一時期よく着ていた。 でも4年前のこと。小保方晴子さんが、

STAP細胞の記者会見で、王冠と地球を象(かたど)ったブラ…

 

 

ロンドン発のファッションブランド「ヴィヴィアン・ウエストウッド」のお洋服が大好きで、一時期よく着ていた。

でも4年前のこと。小保方晴子さんが、STAP細胞の記者会見で、王冠と地球を象(かたど)ったブランドロゴの指輪を身につけたために、なんとなく、その……素っ頓狂な人が好むブランドというイメージを持ってしまった。

ついで翌年、デザイナーのヴィヴィアンが、環境保護を訴え、なんと戦車で首相邸に向かったというニュースを見た。洋服と政治的主張の関わりをどう考えたらいいのかも、よくわからなくて。で、そういえば、最近新作を買ってないなぁ。

さて。この映画は、そんなヴィヴィアン自身と、ロンドンのファッションシーンのいまを追った、ガーリー&アートなドキュメンタリーなのだ。

© Dogwoof

厳しい階級社会であるイギリスで、労働者の家庭に生まれたヴィヴィアンは、美術教師として働き、子育てし、苦労してデザイナーへの道を歩んだ。70年代、パンクムーブメントに乗り、「権力を打ち崩す」「古い価値観は認めない」という彼女のデザインが一世を風靡した。

たとえば伝統的なチェックのジャケットに安全ピンをつけるなど、英国紳士とパンクテイストを独自のセンスであわせた作品群は、年配の保守層から嘲笑される一方、イギリスの元祖スーパーモデル、ケイト・モスから、「労働者の町出身の私にとって、ヴィヴィアンこそ下町の女王よ」と絶賛される。

いまも下町のアパートで暮らすヴィヴィアンの、「体制は強固よ!」という言葉を聞きながら、わたしは、伝統と階級の国では、政治的でいることこそ自然だったんだと気づきました。自分が彼女のアートを身に纏いたがったのも、作品から反骨的なメッセージを受け取っていたからなんだ、とも。

あぁ、久しぶりにヴィヴィアンのお洋服でお出かけしたいなぁ!

INFORMATION

『ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス』
12月28日(金)より角川シネマ有楽町、新宿バルト9他全国ロードショー
http://westwood-movie.jp/

Source: 文春砲

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