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文春:ドリカム「まんぷく」主題歌に思う“強い女”の哀愁―近田春夫

『あなたとトゥラッタッタ♪』(DREAMS COME TRUE)/

『話がしたいよ』(BUMP OF CHICKEN)

◆絵=安斎肇 DREAMS COME TRUE26年ぶりの“NHK朝の連続…

 

 

『あなたとトゥラッタッタ♪』(DREAMS COME TRUE)/『話がしたいよ』(BUMP OF CHICKEN)

絵=安斎肇

DREAMS COME TRUE26年ぶりの“NHK朝の連続テレビ小説主題歌”、という案内に好奇心も手伝って楽曲をとりよせてもらうと、とりあえず色々と思うところはあった。のだが、何をどう思っているのかがなかなか上手く伝えられずにいる。それがちと歯痒くもある俺だ。

要するに『晴れたらいいね』を思い出してはしみじみと湧き上がってくる、一種“時の経つことの速さ”への感傷に他ならないのだろうが、この連載の始まる更に5年も前の話というのだから“jpop”なるいい回しもまだ今ほどに一般的ではなかったろうし、ドリカムも三人編成だった訳である。あれから幾星霜。彼等の一体何が変わりそして変わらなかったものは何なのか? 今回新曲を聴いた限り、いわゆる“サウンド志向”のような意味でのこだわり――たとえばビートに関してであるとか――は、かつてほどではなくなっているようにも感じられた。もっともそれは主題歌という性質上、オーダーとの関係もあるので一概に断定出来るものではないが……。

一方でしっかりと健在なのが、吉田美和描くところの情景――コトバが喚起するワールド――である。主人公のキャラクターイメージはまったくもって変わっていないといってもいいだろう。

あなたとトゥラッタッタ♪/DREAMS COME TRUE(ユニバーサル)『まんぷく』主題歌。『ひらり』(92年)の『晴れたらいいね』以来、2度目の起用。

とにかく自身に対する自信が大変に強い。目的がハッキリしている。おそらく吉田美和の以前に、そのような女性を確信犯的に登場させた或いは演じてみせた自作自演の歌手はいなかったのではないか。いや、いたかもしれないにせよ、大成功したのは彼女だ。

たとえばかのユーミンにしたところで、インタビューなどでは気の強そうな発言をしたりもするけれど、作品中、そこまで男女の駆け引きにおいて“勝ちに行く”ことを主眼に置いた表現はしたことがなかったのではあるまいか。

意地悪く書けばしたたかで戦略的。そうした“積極的なアプローチ”で狙った男を堂々と自分のものにするという、それはもはや今となれば女性のひとつの――誰に後ろ指さされることもない――普通の生き方/人生哲学であろうが、その先鞭をつけたのが吉田美和なのに間違いないと俺は思っている。だけれど、時代の流れとは残酷なもので、かつてはキラキラと輝いて見えていたそんな“ドリカムの歌の主人公”にも、その不変のスタンスが故の哀愁も若干漂い出しているのかなぁ……と。

いい方を変えれば、彼女専売特許の、この詞作のアプローチにも、いささかのマンネリズムの兆候が散見される。

とはいえ、この女性像の魅力を発揮する場所がなくなったといい切るのも“短兵急”というもの。いまだ男尊女卑の価値観に強く支配される演歌の世界にこそ是非とも乗り込んで、革命を起こしていただきたいと! わたくし切に願う所存であります。

話がしたいよ/BUMP OF CHICKEN(トイズファクトリー)川村元気原作の映画『億男』主題歌。グループ3年半ぶりのシングルCD。

BUMP OF CHICKEN。

ホントに真面目な人達なんだなぁって改めて思った次第。

今週の鉄な疑問「いきなり首都圏ローカルな話題で恐縮なんだけど、京浜東北線ってあるじゃん。この快速って、なぜか有楽町とか新橋とか、サラリーマンにとってけっこう大事な駅を飛ばしちゃうんだよね。なんでなのかね」と近田春夫氏。「オレずっと不思議でしかたなかったんだよね。誰かご存知でしたら教えてください(笑)」

 

 

Source: 文春砲

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