NHKの木田幸紀放送総局長は21日の定例会見で、札幌放送局のディレクターが、オウム真理教の後継団体主流派「アレフ」に関する住民インタビューの音声ファイルを、誤ってアレフ側に送信するなど、相次ぐ不祥事について謝罪した。
NHKは同日、アレフへのメール誤送信や、総合テレビのバラエティー番組「テンゴちゃん」の制作会社ディレクターが、街頭インタビューの映像素材のダウンロード先を記したメールを外部に誤送信していた問題で、計8人の懲戒処分を発表した。
木田総局長は、「今月に入って1週間あまりに放送素材の誤送信が2件相次いだ。関係者にご迷惑やご心配をおかけするとともに、視聴者・国民の信頼を著しく損ない、放送総局長として深くおわび申し上げる」と謝罪。
これらについて「いずれの誤送信もNHKが定めたルールを逸脱したことによって引き起こされたもの。今後、こうした誤送信を繰り返すことがないよう、緊急の再発防止策を打ち出し、本部のみならず地域局や関連団体、外部プロダクションに至るまで周知徹底を図る。さらに人為的なミスを防ぐシステム面での改修や新システムの導入も早急に検討を進めている」と説明した。