「武士は食わねど高楊枝」とか「武士に二言はない」という言葉はよく知られています。
武士道は突き詰めれば「やせ我慢の精神」と言えるでしょう。
そして「公に奉仕する」「義を実行する」「私欲を捨てる」「理屈を言わずに黙々と実践する」
「卑怯な振る舞いをしない」「名誉を重んじる」「嘘をつかない」なのです。
これらは武士が最も大切にすべきとされた価値観であり、
やがて日本人全体の価値観となります。
「武士道」の基盤は儒教です。
しかし孔子の教えが中国から入る前から既に日本には長い歴史のなかで
自然に形作られてきた君臣、親子、夫婦、兄弟、友人との付き合い方
人間として守るべき道徳規範がありました。
そこに儒教や仏教,神道など、さまざまな思想や教えが加わって
武士道が形成された、と言えるでしょう。
岡真樹子氏 著書より
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より
武士道(ぶしどう)は、日本の近世以降の封建社会における武士階級の倫理・道徳規範及び価値基準の根本をなす、体系化された思想一般をさし、広義には日本独自の常識的な考え方をさす。これといった厳密な定義は存在せず、時代は同じでも人により解釈は大きく異なる。また武士におけるルールブック的位置ではない思想である。一口に武士道と言っても千差万別であり、全く異なる部分が見られる。