「民間なら倒産危惧企業だ!」
10月25日、永田町の国民民主党本部に、こんな厳しい声が響いた。
玉木雄一郎代表(49)ら国会議員や秘書、党職員ら約50人が参加した、
支持率アップのための勉強会での一コマだ。
声の主は、ユニクロを展開するファーストリテイリングの古川啓滋社長室部長。
「パナソニック在籍時代には『ナショナル』ブランドを『パナソニック』に統一するのに携わった人物で、
同党参院議員でパナソニック労組出身の(事実婚の)妻・矢田稚子氏の紹介でお越しいただいた」(国民民主党関係者)
広報のプロである古川氏はダメ出しを連発。
議員と交換した名刺を並べた画像を示し、
党のロゴの有無にバラツキがあり、
ある幹部は党名すら入れていないと指摘して
「党のブランド力は一丸となって高めていくものだ」と促した。
身内の家族にここまで酷評されるとは」
古川氏は勉強会の少し前、知人に
「妻が、このまま国民民主にいていいのか悩んでいる。
党は広報がまったくなっておらず、批判されたらされっぱなしだ」と漏らしており、
夫婦そろって危機感は強かったというわけだ。
出席者の一人は「それにしても身内の家族にここまで酷評されるとは」と落胆を隠せなかった。
5月の結党以来、政党支持率は1%前後と低空飛行のまま。
24日召集の臨時国会では、参院でも野党第二会派に転落した。
実は、第一会派を維持する動きがあった。
それは小沢一郎氏率いる自由党との統一会派構想だった。
9月下旬から水面下で交渉を開始。小沢氏は乗り気だったが、玉木氏が党内に諮ると異論が噴出。
小沢氏と袂を分かった同じ岩手の階猛衆院議員が反対したほか、
肝心の参院側からも「原発ゼロを主張する山本太郎氏や森裕子氏らと一緒にやれない」などの意見が出て頓挫した。
「虎の子の参院野党第一会派も立憲民主党に譲り渡した今、支持率を少しでも上げるしか生き残る道はない」(幹部)。
勉強会後、玉木氏は目標支持率を聞かれ「空のように高く」と能天気に発言したが具体策はなく、
側近も「代表には一皮むけてもらわないと」と頭を抱えた。
党が最近、極秘裏に行った世論調査では党の認知度が何と5割程度で、
半数の国民に存在すら知られていない実態が判明した。
党内では「参院選後には党がなくなる」との声も燻(くすぶ)る。
次回は会社清算のプロを招くべきかもしれない。