牙を剥いた中国艦、アメリカ駆逐艦に突進
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181004-00054280-jbpressz-int
アメリカ海軍が久しぶりに南シナ海での「公海航行自由原則維持のための作戦」(FONOP)を実施し、駆逐艦「ディケーター」を航行させていたところ、中国海軍駆逐艦が、中国の領海から退去するよう警告しながら接近し、突進してきた。ディケーターは緊急回避を余儀なくされ、危ういところで軍艦同士の衝突を回避することができた。
■ 成果が上がっていないFONOP
2015年10月に開始されたアメリカ海軍艦艇による南シナ海でのFONOPは、オバマ政権下では4回実施された。オバマ政権が最後に実施した2016年10月下旬以降半年ほど中断されていたが、トランプ政権が2017年5月下旬から再開した。以来、2018年5月までほぼ一月おきに7回実施されたため、これまでにアメリカ海軍は11回のFONOPを実施したことになる。
(注:アメリカ海軍によるFONOPは、南シナ海に限らず世界中の海で実施されており、警告を発する対象は敵対勢力に限らず同盟諸国も含まれている。ただし、本稿での「FONOP」と呼称する作戦は南シナ海におけるFONOPだけに限定する。)
しかし、その間に南沙諸島では、港湾施設などが整った7つの人工島が完成した。そのうちの3つには立派な軍用航空施設が設置され、レーダー施設や対空・対艦ミサイルまで設置されるに至った。
南沙諸島だけでなく、かねてより中国が実効支配を続ける西沙諸島でも、「アメリカのFONOPにより軍事的脅威が強まった」との理由で、防衛のための対艦ミサイルや対空ミサイルが持ち込まれている。
要するに、アメリカ海軍が南シナ海に軍艦を派遣しFONOPを実施しても、結果的には何の成果も挙げられなかったのである。
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Source: U-1