急転直下の首相秘書官更迭劇を招いた、岸田一族の公邸忘年会。出席者の素性をつぶさに調べていくと、驚きのセレブライフが明らかになった。支持率低下の一因とされた愛息を切り、首相はこのまま解散へと突き進むのか。
▶岸田首相 息子全員、湖池屋“社長候補”も参加
▶寝そべり男は株資産2億、配当年280万
▶官房長官「これ以上問題が出る前に解散だ」
〈◎内閣総理大臣辞令 辞職 岸田翔太郎 内閣総理大臣秘書官〉
5月29日、午後6時25分。官邸記者クラブに1枚の紙が張り出された。示されたのは、岸田文雄首相(65)が、自ら首相秘書官に据えた長男・翔太郎氏(32)に、更迭を告げた事実だった――。
岸田翔太郎秘書官の更迭 なぜこのタイミングで文春報道?背景に永田町の〝闘争〟も やはり「身びいき」「公私混同」は許されない
政府は29日、岸田文雄首相の長男で、政務秘書官を務める翔太郎氏が6月1日付で辞職すると発表した。事実上の首相による更迭となる。
「週刊文春」は、翔太郎氏が昨年12月30日、首相公邸に親戚など10人以上を招いて忘年会を開き、「大ハシャギ」をしたと報じた。
公邸に、首相や、その家族の知人らを招くことは過去にもあった。鳩山由紀夫政権時には、幸夫人がお気に入りの韓流スター、イ・ソジン氏を招き、手料理を振る舞った。広い交友で知られる安倍晋三元首相の妻、昭恵夫人も、さまざまな友人を招いていた。
招待が批判を招くこともあったが、首相夫人の「社会活動の一環」と見なすこともできる。翔太郎氏のケースは、これらと一線を画すものだ。
翔太郎氏らは、かつて組閣の記念撮影に使われた「西階段」などで写真撮影に興じたという。文春が掲載した写真には、翔太郎氏のいとことされる男性が寝転ぶ姿などもあった。公的スペースともいえる公邸内で、眉をひそめたくなる行儀の悪さではないか。
立憲民主党の長妻昭政調会長は「公私混同」だと批判した。国民民主党の榛葉賀津也幹事長は、翔太郎氏自身が説明すべきと述べ、「できないなら辞任すべき」と断じた。与党内からも「やって良いこと、悪いことが分かっていない」「岸田首相は息子に甘すぎる」と厳しい声があがった。