9日投開票の統一地方選前半戦で、保守分裂となった奈良県知事選では日本維新の会公認候補が勝利し、維新が大阪以外で初の知事ポストを獲得した。23日投開票の衆参の5つの補欠選挙や次期衆院選にも影響する可能性がある。県連会長である高市早苗経済安全保障担当相の責任論は避けられず、受けた政治的ダメージは大きい。自民は大阪府知事選と市長選とのダブル選挙では4連敗目を喫した。「関西危機」は深刻だ。
奈良県知事選は、維新公認の山下真氏が、高市氏が総務相時代に秘書官を務めた元総務官僚と5期目を目指した現職との「三つどもえ」を制した。
「県連会長でありながら国会答弁に追われ、高熱が続き、(地元での)張り付きでの応援ができなかった」。9日夜、高市氏は落選が決まった元総務官僚陣営の事務所に姿を見せず、メッセージが代読された。