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真正保守速報「小西洋之 政治資金の謎(終)野党と接するリスク」松田 隆氏引用元

小西洋之 政治資金の謎(終)野党と接するリスク

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 小西洋之氏が当連載の筆者(松田隆)に対して28日に刑事告訴をしたようである。この告訴、あるいは今後予想される民事での損害賠償請求等がどのような形で行われるのか、焦点の明細書の開示を命じられたら小西氏が不利ではないのかという考えを持つ方もいるであろう。そこで今回は訴訟への考えをお届けする。また、27日と28日に筆者の周囲で起きたことを紹介、事件を考えるヒントとしていただきたいと思う。なお、告訴がなされたと思われる以上、今後は発言も慎重にならざるを得ないため、当連載は一応、今回で閉じることにする。

■小西氏が刑事告訴とツイート

 小西氏は28日に以下のツイートをした。

発信元に対して本日に刑事告訴をします。

極めて悪質なので民事よりも刑事手続きを先行させます。(以下略)

(3月28日午前9時5分投稿

画:ザビちゃん

 引用しているツイートから、「発信元」が当サイトを指しているのは明らか。これまでの主張からすれば、名誉毀損(刑法230条1項)での告訴と思われる。こうした文章では断定できる材料がなければ断定を避け、あくまでも推測、あるいはこういう考えが成り立つと書くべきで、それが対象者・団体への名誉を毀損しない方法である。新聞社出身である筆者にすれば、当然、そのことは頭に入っており当初から小西氏の言っていた告訴については(無理筋だよなぁ)というのは感じていた。

 この先、民事での提訴があったとして、その場合は被告となる筆者は当然、商品明細書の開示を求めることになる。小西氏が本当に持っていればいいが、もし、持っていなかったらどうするのか。そのように考えて民事の提訴も微妙と考えていた。

 しかし、どうやら、小西氏は筆者のツイッターについて問題にしているようである。以下は第一報を出した時の筆者のツイートである。

小西洋之氏の政治資金の謎を連載で追います。同氏の政治資金収支報告書には不可解な支出があります。実体のない会社に3年間で69万円の支出。(以下略)

(2023年3月23日午前9時56分投稿

 この部分が問題であるなら、言ってくれればすぐにツイートは削除し、ツイートの文言に間違いがあったとお詫びしたと思うが、23日の小西氏からの架電では記事の削除は求められたもののツイートの削除は一言もなく、今に至るもない。正直、筆者がこの点に気付いたのは、かなり後になってから。仮に小西氏がこの部分が名誉毀損であると言うのであれば、それはそれでミスを認めるが、自分としては「実体の分からない会社」と書いたつもりであり同罪の故意「事実の摘示行為が人の社会的評価を低下させうることの認識」が不存在で、不可罰とされるように思う。正直、無理筋に見える。

■問題は民事の「過失」

 問題は民事である。このツイートが不法行為(民法709条)ということであれば、筆者の過失が認められる可能性があり、不法行為が成立するかもしれない。そして、注目していただきたいのは、これが民事で争われた場合、被告となる筆者から、小西氏に対して商品明細書の開示を求めることはできない点である。

 麻布食品は実体のある会社であったことは本文でも認めているため、小西氏と麻布食品の資金の流れが本当にあったのかどうかを証明するための商品明細書は審理には必要とされない。小西氏が商品明細書を持っていようがいまいが、ツイートだけを訴訟の対象なら開示を求められることはない。そうすると、小西氏がツイートを問題にするか、本文を含めてくるかによって商品明細書を保持しているか否かが想像がつく、という仕組みになっている。

 こちらとしては、商品明細書の開示を求めるような法廷戦略を立てることになるとは思うが、あまり訴訟の前に手の内をさらすようなことはしたくないので、このあたりにしておく。

■アスクルに情報開示請求

 実は27日から28日未明にかけて筆者の周囲は激動の状況であった。28日午前9時過ぎに小西氏が筆者を刑事告訴するとツイートしたことは後になって知ったが、注目したいのはツイートそのものではなく、ツイートされた時間である。一般の方は(たまたまでしょ)としか思えないかもしれないが、筆者から見れば、刑事告訴をすると小西氏が公表するのは、このタイミング、28日午前の早い段階しかない。その時間にツイートしたということで、一定の推理が働くことになる。

 以下は筆者の勝手な推測であることは断っておく。そのつもりで読んでいただきたい。

 3月27日、筆者はアスクル株式会社に小西氏の個人情報の開示を求めた。アスクルとの取引の実績を入手できれば、麻布食品への支出が適正なものであるかが判明するからである。一定の条件にあれば開示されることもあるが、まずは期待できない。ところがアスクルは「今日中に結論が出ないので、明日28日に回答する」と言ってきた。ひょっとすると開示されるのではないか、という期待を抱かせる言い方であった。結果的に開示はされなかったのだが、非開示の決定が伝えられたのが28日正午過ぎ。小西氏のツイートはそれより3時間前の午前9時5分。この時系列をよく覚えておいてほしい。

 もし、28日に開示が決定された場合、情報はメールで送られるそうなので、筆者はすぐに手にできる。そこで、もし、「アスクルが情報開示しました。小西氏は麻布食品が出した領収証に対応した明細書を持っていません」と発表したらどうか。小西氏としては、それより前に「今日、刑事告訴する」と明らかにしておき、もし、告訴が受理されたら「明細書を持っていないとか松田は言っているが、告訴されたくないからだろう。予定通り告訴した。明細書どうこうは関係なく、名誉毀損が成立するから告訴は受理された」と発表できる。もちろん、告訴はツイートの部分であるから、明細書の有無に関係なく告訴できるという仕組みである。

 この仮説を見て笑う人がいるかもしれない。「小西氏が、松田がアスクルに開示請求し28日に回答が得られることを知っているわけがない」と思うであろう。

 アスクルに情報開示請求をして28日に回答がくることを、筆者は周囲の数人に伝えていた。1人を除き「与党」と思っていただきたい。唯一の野党、仮にA子さんとしておくが、彼女は小西氏サイドと関係があり、SNSで筆者を攻撃している人物である。

■”野党”と接するリスク

 A子さんとは以前、ちょっとした接点があったが、その後は没交渉。今回の報道後、ツイッター等で筆者を攻撃し、さらに何年かぶりにDMを送ってきて「アクセスやいいねのために」やっているのではないか、などと言ってきたので「そちらも信じる道をお進みください」と、厳しめの表現で返信した。

 その中で筆者がアスクルに開示請求をして、もし、小西氏の言う通りの明細書が出てくるようであれば、これは完全な誤報であるから、お詫び文を出して記事を削除するしかない。その上で、自分自身のけじめとしてサイトを閉じて、ライターを引退する覚悟であると伝えた。もし、開示請求が通らなかったら小西事務所に連絡して明細を見せていただき、確認できたなら同じようにしようと思うと、こちらは半ば冗談で伝えた。

 これが小西氏サイドに伝わったかどうかは分からない。そして、翌朝午前9時5分には小西氏が刑事告訴を先行させるとツイート。もし、明細書を持っているなら、筆者は謝罪文を書く、記事を削除すると言っているのであるから、それを待って「アスクルが事実を公開してくれて、捏造記事がバレたので、松田が謝罪した」と事後に勝利宣言を出した方がいい。なぜなら「刑事告訴して、ライターを追い詰めた」と批判されることがなくなるからである。午前9時5分のツイートを知った時の筆者の感想は(ああ、やっぱりな)というものであったのはご理解いただけると思う。以上、すべて筆者の勝手な推測である。

イラストはイメージ

 正午過ぎにアスクルから開示はできないとの回答があり、午後4時過ぎにA子さんと連絡を取った。開示はされなかったという結果を伝えると、いきなり「小西事務所に連絡しましたか?」と聞いてきた。「いえ、していません」と答えると、声のトーンが下がり、不機嫌になったように感じられた。

 その後、電話で話したが、筆者がライター業をやめると期待していたのか、前日とはうってかわって厳しい口調であった。「松田さんは記事を書くときにアスクルを知っていましたか? アスクルを使ったことがありましたか?」と聞いてくるなど、情報収集をしたいのかと思われる部分もあった。

 さらになぜか英語を交えて罵倒し、「まず自分が反省しなさい。そこからです。そしたら私にそんな大きな口はきけないはずですよ。…くだらない人間ですね。…」などとまくしたてて電話を一方的に切った。

■番組出演を辞退

 A子さんがどのような形で小西氏サイドと関わっているのかは分からないが、微妙な時期に「野党」と接触することは様々なリスクが伴うことは感じさせられた。

 こうして、筆者の周囲では油断のならない状況が続いている。そのような時にメディアに出てあれこれ話すのは攻撃材料を自分から提供するに等しい。そのため、出演を予定していた番組には無理を言って欠席とさせていただいた。今回の連載もいったん締めさせていただくのがいいという判断をした。

 しかし、今後も麻布食品を中心とした問題は取材を続け、真相に迫れればと思っている。真実追求に終わりはない。

(おわり)

第1回に戻る)

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