スポンサーリンク

データはありません

天才作家百田尚樹が三浦瑠璃の学生論文を添削採点

夫に詐欺疑惑の三浦瑠麗 学生時代に自民党主催コンテストで最優秀賞を受賞した論文の“中身”

百田尚樹氏が考える文章の5つの必要要素

①読みやすいこと

②面白いこと

③論理構成がしっかりしていること

④何を言おうとしているか、明確であること

⑤読者の心を打つこと

 

結論は

すべての要素において、落第点だそうです。論表に値せず。

しかしながら、23歳の学生の論文として、厳しく言い過ぎたことを少し反省されていました。

 

 

(写真:時事通信)

 

《我々日本人は国際社会においては、ジャパニーズ・ドリームの体現者だとまず自覚を》

「評価がバラバラになることもあります」

論文全文

第 1 回 国際政治・外交論文コンテスト
自由民主党 総裁賞
「日本の国際貢献のあり方」を考える
三浦 瑠麗

1、国際貢献とは日本の生き様を示す舞台でなければならない
日本の国際貢献のあり方について考える際には、その前提として、そもそも国際貢献とい
うものをどのように捉えるかについて明確にしなければならないだろう。と言うのも、国際貢
献という言葉ほど、使う者によってその内容が異なり、その目的と手段に様々な議論がある
言葉も尐ないからである。
思うに、日本の国際貢献のあり方を考えることは、単にイラク復興支援にいかなる貢献を
行うか、或いはODAの望ましい形とはいかなるものであるべきかを問うことにとどまらない。
国際貢献の究極の目的は、国際社会の住人としてその責任を果たすことであり、日本の信
じる正義を実現することである。そのためには、世界全体が抱える課題を主導して解決して
いくことも必要であろうし、日本ほど恵まれない国々に手をさしのべることも必要であろう。ま
た、時には、日本が信じる正義を阻もうとする勢力に厳しく対処することも必要かもしれない。
しかし、私は、日本の真の国際貢献とは、国際社会に日本の生き様を示すこと、日本の理想
を高く掲げることでなければならないと考えている。
我々日本人は、過去10年間の長引く不況と漠然とした閉塞感の中で自らの姿でさえ見失
いがちだが、国際社会において、日本は類い稀な国であることを今一度自覚すべきである。
日本は、アジアの諸国家の中で最初に近代化を成し遂げ、戦後は、平和主義の理想を高く
掲げつつ世界有数の経済大国・技術大国となった。日本は、世界一の長寿国であり、世界
一安全な国である。世界に誇れる独特の伝統を保持しつつ、世界にも例を見ない美しい国
土を持った国である。我々日本人は、国際社会においては、まさにジャパニーズ・ドリームの
体現者であることをまず自覚すべきである。その上で、どのように具体的な国際貢献をなし
得るか考えてみるべきであり、国際貢献とは、日本の生き様を国際社会に示す舞台でなけ
ればならない。

2、国際貢献を取り巻く議論の特徴
過去10年の日本の不況は、バブルの後遺症であり、中小企業不況であり、金融不況であ
ったというように様々な性格付けができるであろうが、何よりも、日本人の自信の不況、理想
の不況だったのではないだろうか。国際貢献をめぐる議論の設定もまた同様であり、日本の
考える理想の姿が映し出されていない昨今の状況は真に由々しき事態である。
例えば、イラク戦争後の復興支援をめぐって展開された議論も、「日本は自衛隊を派遣す
るのか」、「イラク復興で日本の分担資金は幾らか」或いは、「日米協調と国際協調主義の矛
盾にいかに対処するか」等々であった。いかにも自信がなく、ほとばしるような理想の力は微
塵も感じられない。問われるべきは、むしろ「世界の平和と安定は如何に確保されるべきで、
日本はいかにしてリーダーシップを発揮できるか」或いは、「中東の未来をどのように描き、
日本の貢献はいかにあるべきか」ではなかったか。イラク復興をめぐっては、第2次世界大
戦後、外国の軍隊による占領の経験を持つ日本の経験を生かす余地は大いにあったはず
である。また、北朝鮮による大量破壊兵器の脅威を身近に感じる日本は、イラクの周辺国が
感じる、イラク政権への憤りと、地域の不安定化への懸念の両方に対して理解が示せたの
ではないだろうか。さらには、イラク問題の核心を貧困や貧富の差に由来する人々の閉塞間
に求めるとすれば、日本の経済復興と人作り中心の成長戦略こそモデルとなるはずではな
いだろうか。発想の第一歩を変えただけで、様々な論点が見えてくるではないか。
日本はODA政策全般について、新ODA大綱の掲げる国益重視の原則は当然としても、
今以上に日本の理想にこだわった貢献策を打ち出すべきではないだろうか。持続可能な経
済発展のためには、最終的には技術力の向上が不可欠であるが、技術を支えるのは人作り
であり、元気な中小企業群であるということ、資本主義経済においては競争を軽視してはな
らないが、競争至上主義は必ずしも成功しないこと、安定した労使関係の必要なこと、経済
発展が環境に与える影響に配慮すべきこと、都市化との関連ではコミュニティーや家族を重
視すべきこと等、ODAには、日本の貴重な経験を凝縮させ、伝えていく義務があるのではな
いだろうか。日本の国際貢献の隅々には、日本人の知恵と生き様が体現され、日本の理想
を掲げられているべきである。

3、アジア諸国の理解が鑰
日本の理想やジャパニーズ・ドリームと一言で言っても、それを受け入れる土壌がなけれ
ば広範な効果は望めない。この点については、現代の我々も戦前の経験から学ばなければ
ならないであろう。私は、戦前の日本が掲げた理想が一から十まで全て誤っていたとは思わ
ないが、それを日本人以外にも分かりやすく伝達し、日本の理想に共鳴する人々を増やして
いく作業がうまくいったとはお世辞にも言えないだろう。
日本の理想を掲げた国際貢献策を推進していくことは、「日本はいい国だなあ。」と言う一
種の素朴な感情の基づいている。日本人としては、素朴な愛国心を持つことは重要でなこと
であり、自然なことである。もっとも、だからと言って外交も素朴であって良いということには
ならない。外交は戦略的でなければならず、独りよがりは許されない。効果的な外交政策を
実施するにあたっては国際社会において多数派を形成する能力、説得力を持つことが何よ
りも重要である。日本は自らの主張を国際社会で実現していくためには、日本の良き理解者、
日本の理想に共鳴する国家群の存在が不可欠である。このような観点から、日本の理想に
基づいた国際貢献を実現していくためには、何よりも、日本とアジアとのつながりを密にする
新たな対アジア戦略の構築が不可欠である。
新たな対アジア戦略を考えるにあたってのキーワードは、やはり地域統合であろう。国際
社会の様々な問題を適切に処理していくにあたって、地域の担う役割は益々強まってきてお
り、アジアの地域統合において日本の果たすべき役割は非常に大きい。我々の眼前には、
日本の理想を堂々と主張し、その実現を通じてより良いアジアの未来を形成していく広大な
フロンティアが広がっている。

4、日本こそが地域統合の流れを主導するべき
地域統合の2つの大きな柱は、安全保障分野と経済分野である。安全保障の分野におい
て地域統合の流れを大きく左右する要素は、アジア全体に駐留する約10万人の米軍の動
向と、勃興する中国の今後の方向性の2つであろう。そして、必ずしも自覚されていないが、
これらの2ヶ国に対して最大の影響力を有するのが他ならぬ日本なのである。
米国にとってアジアにおける最大かつ最重要の同盟国は、間違いなく日本であり、財政的
な貢献能力や、安定的な親米世論の存在から言っても、日本はアジアにおける米国の国益
に対して最大のレバレッジを有する国家であることは疑い得ない。一方、中国はというと、共
産党政権の存続と国家としての一体性の維持のために、継続的な経済発展を必要としてお
り、そのためには、最大の隣国であるとともに、最大の貿易相手国である日本との良好な関
係を何よりも必要としている。
以上のような戦略的な位置を有する日本が理想とすべきアジアの安全保障とはいかなる
ものであろうか。それは、一言で表現するならば、平和と正義が両立する安全保障体制の構
築であろう。すなわち、地域の問題を不断に話し合い、何が正義にかなうかの共通認識を育
みつつも、いざ有事が想定される場合には、果敢に行動に出られるような体制の構築である。
そのような体制は、日米中等を“常任理事国”に持つアジア版の国連に近い組織かもしれな
い。日中関係を仏独と類似の関係まで高めたEUに近い組織かもしれない。そこには、アジ
アの地域統合における米国の役割をどのように考えるかといった難問が山積しており、さま
ざまな現実的困難はもちろん予想される。重要なことは、日本がアジアの代弁者となり、アジ
ア統合の主導者となるだけでなく、日本こそが他のアジア諸国の最大の理解者となり、アジ
アの正義と理想の体現者となって、真の“共栄圏”を確立するための努力がなされることであ
る。
地域統合のもうひとつの柱である経済分野については、さらに日本のリーダーシップが必
要とされている。なぜなら、日本はアジア地域において圧倒的な経済規模と技術力を誇って
おり、日本なしで経済統合を推し進めたとしても各国の得られる利益は決して大きくないのに
対し、日本と他の諸国を含んだ自由貿易地域が実現すれば、アジア地域に相互補完的な経
済の流れが大きくなり、各国の受ける利益も大きいからである。
現在、地域統合の文脈でよく議論されている自由貿易協定(FTA)についても、今尐し、高
次元の日本の理想を踏まえた議論を展開すべきではないだろうか。FTAの文脈では、農業
問題の存在を取り上げてその実現困難を指摘する議論が多いが、これこそ、後ろ向きの問
題設定の典型である。日本が農業の“自由化”を迫られている中で様々な主張を展開したと
しても、他国には残念ながら言い訳としてしか認識されないであろう。
それよりも、農業問題はわれわれ人間としての根本の問題であることを正面きって主張す
ればどうであろうか。全ての国家がある程度の食糧自給率を確保する権利を尊重すべきこ
と、農業が環境に対して果たしているいわゆえう“多面的機能”を尊重すべきこと、全ての人
は食の安全を確保されるべきであり、それを保障するための制度が構築されるべきこと等は、
日本の考える一種の理想として堂々と主張すべきである。
農業問題意外についても、経済統合の過程においては、モノの貿易の自由化に加え、金
融政策、投資政策、競争政策、知的財産政策等の分野のほか、環境政策や福祉政策等も
含めた、社会のあるべき姿全体を念頭に置いて議論が行われなかればならず、それぞれの
分野において日本の経験と理想をもって議論をリードしていくべきである。地域の経済統合
を実現し、我々の未来にどのようなアジアを実現できるかは、現在の日本人がどれだけ主体
的に行動できるかにかかっていると言っても過言ではない。

5、結語
日本の国際貢献を考えるにあたって、我々日本人も、そろそろ他国に何を求められている
かを中心に考えるのをやめ、日本は何を理想とし、その理想を実現するための戦略的な方
法は何かを問うべきではないだろうか。そのためには、日本人自身が自らの価値観に自信
を持たねばならないし、世界の中における日本の地位を客観的に認識できるようにならなけ
ればならない。外国のことだからよく分からないと言うことでは通用しない。日本の理想を掲
げることは、他国に対して優越的な地位を主張したり、、威張ったりすることではない。むしろ、
日本と言う類い稀な国に生まれた我々の、世界とアジアに対する特別の責任を自覚した覚
悟の必要な姿勢である。日本の国際貢献のあるべき姿は日本の理想を高く掲げることであ
ると考えるが、それは、日本人自身の生き様を世界に対してしめしていくことに他ならない。

スポンサーリンク




ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

2,402人の購読者に加わりましょう

この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事