「ママ、死にたい」自慰行為強要、わいせつ画像拡散……氷点下の旭川で凍死した14歳女子中学生への“壮絶イジメ”《被害者母が悲痛告白》
「娘の遺体は凍っていた」14歳少女がマイナス17℃の旭川で凍死 背景に上級生の凄惨イジメ《被害者母が悲痛告白》 から続く 【画像】爽彩さんは裸の画像をいじめグループによって拡散された 「長い時間をかけての調査でしたが、最終報告書のなかで新しくわかった事実はなく、残念でした。本当はこの最終報告でいい結果を爽彩(さあや)に伝えてあげたかった……」 北海道旭川市で昨年3月に凍死した状態で見つかった廣瀬爽彩さん(当時14歳)。 爽彩さんの母がその無念の思いを文春オンラインの取材で語った。 文春オンラインではこれまで彼女が生前に凄惨なイジメを受けた問題を報じてきた。2022年9月20日、イジメの有無について再調査を行っていた第三者委員会は最終報告書を市議会に提出。「6項目の事実」について「イジメだった」と認定したものの「イジメ」と「爽彩さんの死」との因果関係については「わからない」として踏み込まなかった。遺族側はこの結果を不服とし、今津寛介旭川市長は市長直属で再調査を行う意向を表明した。 なぜ、悲惨な事件は起きてしまったのか。真相究明の一助となることを願い、当時の記事を再公開する(初出2021年4月15日 年齢、肩書等は当時のまま)。 ◆◆◆ 今年2月13日、北海道・旭川。氷点下17℃の凍てつく寒さの夜に突如、自宅を飛び出して行方不明となった中学2年生(当時)の廣瀬爽彩(さあや)さん(14)。 警察は公開捜査に踏み切り、家族や友人、ボランティアらが必死に捜索を続けていたが、残念ながら、爽彩さんは3月23日に雪に覆われた公園の中で変わり果てた姿で発見された。警察による検死の結果、死因は低体温症。爽彩さんは失踪当日に亡くなっていた可能性が高く、その遺体に堆く雪が積もった結果、発見が遅れてしまった。発見当時、爽彩さんの遺体は凍っていたという。 ※本記事では廣瀬爽彩さんの母親の許可を得た上で、爽彩さんの実名と写真を掲載しています。この件について、母親は「爽彩が14年間、頑張って生きてきた証を1人でも多くの方に知ってほしい。爽彩は簡単に死を選んだわけではありません。名前と写真を出すことで、爽彩がイジメと懸命に闘った現実を多くの人たちに知ってほしい」との強い意向をお持ちでした。編集部も、爽彩さんが受けた卑劣なイジメの実態を可能な限り事実に忠実なかたちで伝えるべきだと考え、実名と写真の掲載を決断しました。 なぜ、中学2年生の少女がこのような悲惨な死を遂げなければならなかったのか。「文春オンライン」取材班が現地で取材を進めると、爽彩さんは2019年4月、Y中学校に入学してからほどなくして、警察が捜査に動くほどの凄惨なイジメを受け続けていたことがわかった。爽彩さんは今年2月の失踪直前まで、イジメによるPTSDに悩まされ、入院と通院を続けながら自宅に引きこもる生活が続いていたのだ。
イジメ集団と中学近くの公園で出会ってしまった
爽彩さんの母親がイジメの事実を知り、「娘の様子がおかしい」と、親族に相談を持ち掛けたのは、爽彩さんがY中学校に入学してから2カ月経った6月のことだった。親族の1人は「イジメにあった後の爽彩は、それまでとは別人のように変わってしまった」と悔しさを滲ませる。 「もう元の爽彩ではないんですよね。何て言うんだろう。イジメを受ける前と後の爽彩は、周りの誰が見ても明らかに違ったんです。以前は笑って外に出かけたりして、勉強も好きな子でした。『将来は検察官になる』と言っていた子が、イジメを境に学校にも塾にも行けなくなってしまいました。医者からはPTSDと診断され、やがては自分の部屋に引きこもってしまった。時々、部屋からは『ごめんなさい、ごめんなさい』と独り言が聞こえて、何かに謝っているようでした」(同前) 2019年4月、爽彩さんは地元のY中学校に入学した。学区の関係で、爽彩さんが通った小学校からこの中学校へ進んだのはわずか数名。爽彩さんはクラスになかなか馴染めなかったという。 きっかけとなったイジメグループとの接点は、中学入学から間もない4月中旬、中学校の近くにある児童公園で生まれた。緑溢れるその公園は付近の小中学生のたまり場だったという。
「爽彩は中学に入学してからはいつも、塾に行く時間が来るまで、そこで勉強をしたり、小説を読んだりして過ごしていました。やがて、その公園で、同じ中学の先輩らと顔見知りになる中で、2学年上のA子と知り合ったのです。 最初のうちA子とは、公園で話したり、夜に帰宅してからは音声を繋ぎながらネットゲームをしていたようです。ただ、A子の友人のB男と、近隣の別のZ中学校に通うC男がグループに加わると様子がそれまでとは変わっていきました。夜ゲームをしている時も、わいせつな会話をしながら、ということが増えていったそうです。この頃から、A子、B男、C男らによるイジメが始まったようなんです」(同前) 天真爛漫だった爽彩さんの表情からは笑顔が消え、家でも暗く思い悩んでいる様子を見ることが多くなった。5月には、生まれて初めて母親に「ママ、死にたい……」と洩らしたという。前出・親族が続ける。 「今までそんなこと言ったことがなかったのに、部屋からぽっと出てきて『ママ死にたい、もう全部いやになっちゃって』と。母親が『何があったの? イジメとかあるんじゃないの?』と聞くと、『大丈夫。そういうのじゃない』と答えたそうです。 ゴールデンウィークには、深夜4時くらいにB男らにLINEで呼び出された爽彩が、いきなり家を出て行こうとしたところを母親が止めるという出来事もありました。母親がいくら止めても、爽彩は『呼ばれているから行かなきゃ』と、すごいパニックを起こしていた。ようやく引き止めたものの、その後もひどく怯えていたそうです」
C男が脅迫《動画送って》《写真でもいい》
一体、爽彩さんの身に何が起きていたのか。のちに母親らが警察やイジメグループの保護者などに聞きとって判明したのは、C男が爽彩さんに対して、しつこく自慰行為の動画や画像を送るよう要求していたことだった。取材班も現地関係者に取材する中で、C男が爽彩さんに対して送っていたLINEのメッセージを確認した。 6月3日、C男は爽彩さんに対して、次のLINEメッセージを送っている。 《裸の動画送って》 《写真でもいい》 《お願いお願い) 《(送らないと)ゴムなしでやるから》 C男は爽彩さんに自慰行為の写真を携帯のカメラで撮って送るようしつこく要求。まだ12歳だった爽彩さんは何度も断ったが、上記のような暴力をちらつかせ脅迫するようなメッセージもあり、恐怖のあまり、自身のわいせつ写真をC男に送ってしまったという。それを機に、A子、B男、C男らによるイジメが目に見える形で露骨になってきた。
母親が何度も相談したが、担任教師は「イジメはない」
「A子はそのことがあった後に、爽彩に『大丈夫だった?』『私はあなたの味方だから』と言って、親切な友達のように装っていました。しかし、その一方では、C男が爽彩のわいせつ画像を入手したことを知ると、『私にも送って』と催促。C男はA子に爽彩の画像を転送したそうです。その後、複数の中学生が入っていたグループLINEにその画像が拡散されたこともありました」(前出・親族) 怯える愛娘の異常な様子に心配した母親は、何度も中学校の担任教師に「娘はイジメられているのではないか」と相談したという。 「4月に1回、5月に2回、6月に1回、担任の先生に『イジメられていますよね? 調べてください』とお願いしたが、担任の先生からは『あの子たち(A子ら)はおバカだからイジメなどないですよ』『今日は彼氏とデートなので、相談は明日でもいいですか?』などと言って取り合ってくれなかったそうです」(同前)
複数で取り囲み、その場で自慰行為をするよう強要
イジメは、さらに凶悪で陰険なものとなっていった。6月15日、爽彩さんはA子らにたまり場の公園に呼び出されたという。 「当時、公園には緑が生い茂り、外から園内は見えにくくなっていました。A子、B男、C男に加え、C男と同じZ中学校のD子、E子も後からやってきました。さらに公園で遊んでいた小学生も居合わせ、複数人で爽彩を囲んだのです。 そして『爽彩が男子中学生に裸の画像を送らされたり、わいせつなやりとりをしていた』という話を男子生徒が突然し始めると、周りを囲んだA子やD子、E子ら女子中学生が『それ今ここでやれよ。見せてよ』と、爽彩にその場で自慰行為をするよう強要したのです。 その後、『公園では人が来るから』とA子らは、爽彩を公園に隣接する小学校の多目的トイレに連れ込み、再び自慰行為を強要しようとしました。複数人に取り囲まれ、逃げ出すことも助けを呼ぶこともできず、爽彩は従うしかなかった」(同前) 爽彩さんは、この“事件”が起きたころから自暴自棄になり、執拗なイジメに対して「もう好きにして」「わかった」と、答えるようになった。もはや抵抗する気力も残っていなかったのだろう。 誰にも相談できず、凄惨なイジメに耐え続けていた爽彩さんだったが、その後、イジメはさらにエスカレート。ついには、4メートルの高さの土手から川へ飛び込むという事件にまで発展してしまうのだ――。 ( #3へつづく )
◆ ◆ ◆ 中学2年の少女を死に追いやったのは、誰か? 凄惨なイジメの実態、不可解な学校の対応――。遺族・加害者・関係者に徹底取材した文春オンラインの報道は全国的な反響を呼び、ついに第三者委員会の再調査が決定。北の大地を揺るがした同時進行ドキュメントが「 娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件 」として書籍化されます。母の手記「爽彩へ」を収録。 「死ぬから画像を消してください」旭川14歳女子死亡“ウッペツ川飛び込み”イジメ事件の全貌《被害者母が悲痛告白》 へ続く
Yahooコメント
この事件は、イジメの内容の酷さもだけど、それ以上にどういうわけか徹底して加害者側を庇った当時の校長、教育委員会、市長の問題と、加害者親族との力関係がどうだったのかが問題なんだよね。 選挙で市長が変わるまでに選ばれてた調査委員に複数の加害者側の関係者がいたりするなど市が一貫して加害者を庇って事件を揉み消そうとしていた。 「加害者達のプロフィール」がわからないと問題の本質が判明しないと思う。
この事件は、加害者側の圧力を感じる、学校、教育委員会当時の市長がほぼ加害者寄りの発言をしている。 市長が変わり、第三者委員会の調査に現市長が不信感を示す異常な事態、SNSでは加害者、学校関係者の写真や名前まで出るなどしてる事もいかに教育委員会第三者委員会の調査が被害者や一般人が納得できない状況を表している。 市長が主導する調査委員会が真相を解明しなぜこの三者が加害者擁護の発言し続けたのかも公表してほしい。
イジメが認定された以上、加害生徒だけでなくそれをスルーしてきた当時の教頭と担任も厳罰に処されるべきだと考えます。加害者にも未来があるで済ませて、被害者のあるべきはずだった未来をないがしろにして良いはずはない。まずは当時の担当者の責任が問われるべきである。教育現場に蔓延するこのような事なかれ主義の官僚体質は教育に良くない影響を及ぼすから今回の件で処分を徹底して組織に示しをつけるべきだと考えます。個人的にはこの教頭と担任は教員免許剥奪で良いと思う。また良い機会だから少年法のような悪法は廃止すべきだと考えます。
いじめに遭っているなら学校なんて行かなくて良い。学校行かなくてもネットで勉強はできるし、友達もネットで作れる。高卒認定試験受ければ大学も行ける。いじめを排除できない学校に通うメリットは無い。教育委員会もことなかれ主義で対策なんてパフォーマンスだけ。学校以外の選択肢を用意してあげることが大事。 親は子どもがいじめに遭っていることが分かったら即刻学校休ませるべき。子ども守れるのは親だけですよ。学校は信用しちゃダメ!
本件の記事に接する度に、学校の運営方式自体が前時代的だと考える。現代において、担任教諭(場合によっては主担任)にかかる負担は絶望的に高い。一担任が30名以上の子供や子供間の行為を、在学時間の全てにおいて管理・是正を行う現況では、被害児童への充分な対応なぞ望むべくもない。また、担当教室で問題が発生した場合、教員への課されるマイナス評価も、事件を隠蔽するように誘導していると言わざるを得ない。ここはいじめは専門のカウンセラーや公認心理師と協力して対応すると共に、上部への報告をプラス評価とするべきだ。またいじめに加担した加害児童については、学校長の権限により定期的なカウンセリングを受けさせることができるよう、法令を整備してほしい。
いじめはなくならないもの。 どの学校にも回避不可能ですので、 いじめを公表するのが、 マイナス評価に繋がってはいけない。 むしろいじめを素直に認め 積極的に解決し、 いじめっ子を厳罰する制度がある学校だったら、 自分の子供を安心して任せられると思う。 すべてが完璧であるように装おうとする 学校が一番いけない!
一児の親として。 このような事柄はすごい数あるだろうし、わたしの子供時代だっていじめはかなりあった。 教師が悪い、親が悪いといろいろと言い分があるのかもしれないが、結局は多数決の原理だと思う。 いじめる側が多数になったらいじめることが当然のようになるし、いじめるのを反対する人数が多数になればいじめはやめていくだろう。 私自身が過去そうであったように。 みんながそれっておかしいよねって言える環境を作っていく、そういう雰囲気にしていく、正義とはなにか? わたしも自分の子供に対してわかってあげてないのかなと思う時が多々あります。 非常に難しく、でもとても大事なことなんですよね。
この事件は真相がどうなったのか報道されていない感じがします。加害者は処罰されたのか当時の担任や校長はどう責任を取ったのかよく知りません。関係者が知らない関わってないで誤魔化されては亡くなられた被害者が無念でなりません。事件を風化させないためにも文春は報道し続けて欲しい。被害者が虐められていると感じたらそれはいじめに該当するといじめに関するガイドラインか何かに記載があったと思います。担任・担当者がいじめを否定することが問題意識の欠如で事の発端はここあったと思います。
未成年にはフルスぺックのスマホは不要だと思います。例えば端末のメーカーは画像はどのような手段でも送信できないとか、年齢認証のあるサイトには一切アクセスできない等、機能を大幅に制限して専用のスマホを開発し、政府は所持に関する法律を整備する。これだけでも少なくとも学校内のいじめは撲滅とまではいかなくとも減少はすると思います。被害に遭われたご家族は大変悔しい思いをされているでしょう。過去にもこんな事件があったはずなのにあれから全く対策に進捗が無いので、憤りを感じております。