スポンサーリンク

データはありません

新型ウイルスの世界の死者、実際は約1500万人=WHO

新型ウイルスの世界の死者、実際は約1500万人=WHO
ネイオミ・グリムリー、ジャック・コーニシュ、ナソス・スティリアノウ、BBCニュース

Woman praying near funeral pyre

インドの火葬場で祈る女性

新型コロナウイルスのパンデミックによる世界の死者が約1500万人に上っていると、世界保健機関(WHO)が推計している。5日に報告書を発表した。

この数は、通常2年間に世界で予想される死者数より13%多い。

WHOは、多くの国が新型ウイルスの死者数を過小に集計しているとみている。報告された死者数は540万人にとどまっている。

WHOは、インドの新型ウイルス死者数は公式発表の10倍に当たる470万人で、世界の死者のほぼ3分の1を占めているとしている。

インド政府はこの推計を疑問視。方法に「懸念」があると述べている。だが、他の調査でも、インドの死者数について同様の結論が出ている。

報告より950万人多いと推定
WHOは、「超過死亡」と呼ばれる指標を使っている。パンデミック発生前の死亡率を基に通常予想される数より、どれだけ多くの人が死亡したかを示すものだ。

この計測では、新型ウイルスが直接の原因ではないが、その影響によって死亡した人も集計されている。病院に行けなくなり、必要としていた治療を受けられなくなった人たちなどだ。また、一部地域で記録が不正確なことや、感染危機の初期に検査がまばらだったことも勘案されている。

しかしWHOは、報告された540万人に上乗せした死者950万人について、大半は新型ウイルスが直接の原因となって死亡したと考えられるとしている。


超過死亡が、2020~2021年に報告された新型ウイルスの死者数を大きく上回った国々。エジプトは11.6倍、インドは9.9倍、パキスタンは8倍多かった。報告された新型ウイルスの死者数が1万人以上の国を対象とした調査(出典:WHO)

WHOのデータ部門のサミラ・アスマ博士は、この数値の規模について「悲劇だ」と述べた。

「驚異的な数値であり、私たちは失われた命をたたえることが大事だ。そして、為政者の責任を問わなくてはならない」

「死者数を数えなければ、次によりよい備えができるようにするための機会を逃してしまう」

WHOの集計によると、インドと並んで超過死亡の合計が多いのは、ロシア、インドネシア、アメリカ、ブラジル、メキシコ、ペルーの各国。ロシアの数字は、記録された死者数の3.5倍になっている。

今回のWHOの報告書では、各国の人口規模に対する超過死亡率も調べている。イギリスの超過死亡率は、アメリカ、スペイン、ドイツなどと同じく、2020~2021年の世界平均を上回った。

Graphic showing the excess deaths rate by country based on WHO estimates, with Peru at the top on 437, Russia on 367 and South Africa on 200. The global average is 96 and China, Japan and Australia show up as having registered negative excess deaths
画像説明,
2020~2021年の人口10万人当たりの超過死亡。国々は任意に選出(出典:WHO)

超過死亡率の低い国は、大規模検査と隔離などによって「ゼロコロナ」政策を追求し続けている中国や、ウイルスを国内に入れないよう厳しい渡航制限を実施していたオーストラリア、日本、ノルウェーがあった。

今回の報告書の作成に関わった研究者たちは、サハラ以南のアフリカ諸国については、より推測に基づいた数値だと認めている。死者のデータがほとんどないためだ。アフリカ54カ国のうち41カ国は、信頼できる統計がなかった。

WHOに協力した、米ワシントン大学(シアトル)の統計学者ジョン・ウェイクフィールド教授は、「よりよいデータ収集システムが緊急に必要だ」とBBCに話した。

「人の誕生や死が記録されていないのは恥ずべきことだ」

「正確でタイミングのよいデータを得るために、各国の登録システムに投資をする必要がある」

(英語記事 True Covid pandemic death toll is 15 million - WHO)

関連トピックス

スポンサーリンク




ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

2,402人の購読者に加わりましょう

この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事