橋下氏らの執拗な「降伏」「妥協」発言、なぜそれほど罪深いのか
ウクライナへの“いたわりに欠ける”姿勢で大炎上!
有本香:ZAKZAKより
橋下発言に煽られたのか、ニッポン放送のラジオ番組では、テレビプロデューサーのテリー伊藤氏が、在日ウクライナ女性に対して、「ウクライナ勝てませんよ」「無駄死にしてほしくない」と説き、女性は「降参するっていうことですね」といい、口論の様相を呈した。
いま自身の故郷が爆撃にさらされ、家族や友人の命が危ないという人たちに対する、惻隠の情というものが、橋下氏や伊藤氏、テレビ、ラジオの制作者にはないのだろうか。一連の〝降伏発言〟の最大の問題点は、このいたわりに欠ける姿勢にある。
このときグレンコ氏は、ウクライナの現状を懸命に説明していた。その発言に割って入ってまで、橋下氏は「ウクライナ人は国外へ逃げろ(=つまり、国土をロシアに明け渡せ)」と言ったのである。
案の定、この橋下発言は大炎上した。後日、橋下氏は別の番組で、「全面降伏しろとは言っていない」と説明に努めたが、多くの視聴者が「降伏」の強要のように受け取って、違和感を覚えたことは間違いない。
橋下氏は翌週も、グレンコ氏に同じ理屈で食い下がり、6日にはやはりフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」で、自民党の高市早苗政調会長にも迫った。
このときは、「中国を取り込まないと(対露)制裁の効きが弱いともいわれている」と指摘し、「中国に頭を下げてでも、こっちに付いてもらう必要があるのでは」と問いかけ、高市氏はあきれ顔となっていた。
筆者が考える、一連の橋下発言の問題点の第1は、事実・史実に基づいていないことだ。
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