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文春砲!《旭川14歳少女凍死事件》今津旭川市長が“決意”の独占インタビュー60分

「これをイジメと言わず何をイジメと言うのかというぐらい辛いことが記載されていた」

《旭川14歳少女凍死事件》調査のキーマン・今津旭川市長が“決意”の独占インタビュー60分

旭川14歳少女イジメ凍死事件 ♯26

genre : ニュース, 社会

「この問題はずっと膠着してきましたから、動き出すまでがやはり大変でした。市長として解決に向けて動かしていくことが、自分自身でも課題でしたけども、市民の方だったりSNS上での後押しもあって、ようやく動き出しました。もう少しで結論が出るので、しっかり見守っていきたいです」

「イジメ問題の真相究明」を公約に掲げた2021年9月の北海道・旭川市長選挙から3カ月――。15年(4期)に渡って市長を務めた西川将人前市長の後継候補を破り、初当選した今津寛介新市長(45)は「旭川14歳少女イジメ凍死事件」の、直面している現状についてこう語った。(#1から読む)

今津寛介旭川市長 ©文藝春秋

◆ ◆ ◆

「事件関係者の記憶の減退や資料の散逸などで真相究明が困難に」

 今年3月に旭川市内の公園で凍った状態で発見された当時中学2年生の廣瀬爽彩(さあや)さん。文春オンラインでは、4月15日から25本の記事を公開し、2019年から爽彩さんが凄惨なイジメを受けていたこと、失踪直前までイジメによるPTSDに悩まされていた事実などを報じてきた。これらの報道を受けて、今年4月、旭川市はイジメで重大な被害を受けた疑いがあるとして「重大事態」に認定。5月に第三者委員会を設置し、イジメの有無などについて、再調査を開始していた。

 しかし、爽彩さんが受けたイジメについて「重大事態」と認定した西川前市長が、衆院選に北海道6区から出馬するため辞職。就任して早々、今津市長は進まぬ第三者委員会の調査に対して、10月8日に開かれた総合教育会議で「中間報告は10月中に行っていただきたい。最終報告は遅くても年度内という要望はさせていただいた」と述べた。そして、調査状況については、「調査が遅れていると感じている。スピード感をもって進めてほしい」と苦言を呈した。

廣瀬爽彩さん

 その第三者委員会は弁護士や臨床心理士、精神科医ら11人で構成され、これまでに十数回ほど委員会を行ってきたが、人事で躓き、遅れをとっている。8月には第三者委員会の調査状況について、市教委は「1000ページ以上の資料の読み込みに時間がかかっている」と進捗状況の遅れを説明し、当初は11月末までにまとめるとしていた調査結果についても「明白な時期を示せる段階ではない」と、期限を白紙に。その後、第三者委員会の副委員長が調査対象者と面識があるとして除外され、臨時委員を務めていた弁護士も関係者と過去に接触があったとして辞任。11月に2名が離脱するなど混迷を極めている。

 第三者委員会の設置から8カ月。一向に進まぬ「第三者委員会」の関係者への聞き取り調査に対して、遺族と代理人弁護団は12月9日、爽彩さんが失踪して1年となる来年2月13日までに調査結果をまとめるように要望。「事件関係者の記憶の減退や資料の散逸などで真相究明が困難になりつつある」と、危機感を露わにした。

これをイジメと言わずして何をイジメというのかなと

――市長に就任して調査する側に入ってから、どのようなことが見えてきましたか。

今津 選挙前はイジメの疑いがあると思っていましたが、一般的な情報しか入ってこないので確証がないわけですよね。しかし、当選させていただいて、10月の総合教育会議に提出された資料であったり、それ以外に自分自身が教育委員会に対して求めた資料を読んだ部分、さらにはSNS上で廣瀬爽彩さんが自分の声で「イジメられていた」と訴えていたこと、さらにお母さまの手記を読むなどして、私はイジメだと確信するに至りました。

――「イジメと認識している」と発言したことで、一部では本来独立して調査をするべき第三者委員会に対する「政治介入」ではないか、と指摘されました。

今津 やはり市長として、子どもたち、あるいは市民の皆さんの生命、権利、自由を守っていくために発言したまででありまして、政治介入には当たらないと私は思っています。

今津旭川市長 ©文藝春秋

――市長がイジメと認識した一番の決め手となった資料はどれでしたか。

今津 重大事態に認定される前に学校側が関係生徒らからいろいろと聞き取りをした資料です。中身の詳細はこれ以上言えませんけれども、その資料がやはり一番の決め手です。

――その資料には、報道されていない新たな事実などは書かれていましたか。

今津 詳しいことは言えないですけれども、報道に出ていることと、そうではないこともあります。学校と子どもたちから聞き取りをした様々な情報を見ていると、これをイジメと言わずして何をイジメというのかなというぐらい、非常に今思い出しても辛くなるようなことが記載されておりました。

――第三者委員会が設置されてから8カ月が経過し、市長が10月中に、と要望していた中間報告もされていない。非常に遅いとの声が出ています。

今津 先日まで滋賀の大津、岐阜、大阪の寝屋川など、イジメ対策の先進地へ取り組みの視察に行ってきました。そこでは、第三者委員会の立ち上げから結果まで、5カ月で結論を出しています。旭川は、これだけ全国の方が心配している事態ですけれども、いまだに中間報告もなされていない。もっとしっかりスピード感を持っていって頂きたいというのが率直な気持ちです。

次のページなぜ第三者委員会の調査が遅れているのか?

なぜ第三者委員会の調査が遅れているのか?

――遺族が要望している来年2月13日までに調査結果をまとめることは可能ですか。

今津 現在、全ての結果をまとめることは非常に厳しいと報告を受けていますが、ある程度ご遺族が望んでいる2月までの報告の中で、イジメの認知と合わせて、旭川市教育委員会が諮問している4項目(1、いじめの事実関係の調査と検証 2、当該生徒が死亡に至った過程の検証 3、学校と市教委の対応調査と課題検証 4、今後の再発防止策)に関しても、来年度内には見通しを明らかにしていただきたいという気持ちはあります。

――なぜ、調査が遅れているのでしょうか。

今津 市長に就任して、ご遺族と代理人弁護団の方とは定期的にお会いして意見をお聞きしています。これまで第三者委員会、市教委とご遺族側がしっかりとコンタクトを取れていたかといえば、そうとはいえない状況でした。初期段階の行き違いがずっと尾を引いている感じで、ご遺族の市教委への不信感なども正直ありました。

――現在はどのような状況ですか。

今津 私がご遺族と弁護団の話を聞いて、市教委、第三者委員会との橋渡しになって今に至っています。双方が直接話し合う場を作ったことによって、以前よりも風通しがよくなったと感じています。市教委に対する誤解も解けて、市教委側もご遺族の意向を受け入れて、前向きな関係になってきていると思います。最近ではご遺族の意向も踏まえ、第三者委員会のメンバー交代もありましたし、調査も進展し始めています。

廣瀬爽彩さん

イジメの問題を市教委だけで扱うのは、やはり問題だと思う

――問題と感じている部分はありますか。

今津 やはり第三者的な視点がこのイジメの問題に関しては必要だと考えます。視察した大津、寝屋川ではまさに市長部局で、例えば監察課と言われている部署を作り、そこでイジメ、あるいは人権の問題に対応している。イジメの問題を市教委だけで扱うということは、やはり問題だと思います。

――2019年当時に廣瀬爽彩さんが在籍していた小中学校の約800人にアンケート調査を実施し、関係する教職員の聞き取り調査が始まりました。しかし、直接関わったとされる生徒らの聞き取り調査には未だに至っていないと聞いています。

今津 そのように報告を受けています。

――第三者委員会から上がってくる進捗状況は随時、市長に報告がありますか。

今津 第三者委員会と市教委のやりとりの中で都度報告を受けています。その内容というのはアンケートが集まったことですとか、これから関係児童生徒にヒアリングを進めていくとか、そういう事実しかない。調査内容ではなく進捗状況が伝わってくるだけです。

文科大臣からは「ご遺族に寄り添って進めて下さい」と…

――4月に当時の萩生田光一文科大臣は「事案が進まなければ、私を含めた政務三役が直接現場に入る。時間がかかり過ぎ」と述べていました。その言葉についてはどうですか。

今津 11月17日に末松信介文科大臣を訪問させていただき、これから行う旭川のイジメ対策の考えをお伝えし、国からの支援をいただけるようにお願いしてきたところです。大臣からは、「国としてもしっかり注視していきたい。まずは地元の教育委員会を中心に解決してほしい。ご遺族に寄り添って進めてください」との言葉をいただきました。

――視察された大津では、2011年に起きたイジメ事件の際、当時の大津市長がリーダーシップを取って解明へ導きました。警察が市教委、学校に対して強制捜査を行い、不開示だったアンケートも第三者委員会が確認することができました。調査が進まなければ、警察と連携して動いていく意向はありますか。

今津 今のところまだありません。まず第三者委員会の報告を待って判断していきたいと思っています。

廣瀬爽彩さん

しっかりと重大事態と認定をして対応していれば、救えた命だった

――2019年当時、爽彩さん本人への十分な聞き取りを行わずに、学校は「イジメはなかった」と判断しました。学校と市教委の対応は適切だったと思われますか。

今津 それは第三者委員会の中で明らかになってくると思います。ただ、川へ飛び込んだ時のことは文春オンラインさんの記事で本人は警察にも「イジめられていない」と語っていたと書かれていました。やはりその時の状況を踏まえれば、誰しも子どもたちってイジめられていることを自分で正直に言えるかというと、恥ずかしい気持ちや辛い気持ち、あるいは怖い気持ちであったり、そういった事柄はなかなか言えないと思うんです。事実、爽彩さんもYouTubeのやりとりの中で「人と話すのも苦手だし、人に迷惑をかけるのも怖いし」と話していますし。ただ、特に地元の月刊誌でも報道等されていたわけですから、その時点でしっかりと重大事態と認定をして対応していれば、救えた命だったと私は思います。

――西川前市長は何を根拠に「イジメはなかった」と判断されたと思われますか。

今津 それは分かりません。

――市長がいろんな資料を精査された中で、爽彩さんの「家庭環境の問題」について報告が上がっている文書などはありましたか。

今津 私が見ている資料では家庭の問題はありませんでした。

――イジメ問題に取り組む自治体に足を運んで、旭川に不足していたものは何だったと考えますか。

今津 旭川には市独自のイジメ対策の条例がなく、市長部局の組織がないことです。独自の条例があるからこそ、行政として寝屋川のように学校や加害生徒に勧告ができたり、調査ができる。旭川も他の地域のイジメに対する条例を学び、対策を学び、早急に旭川としても条例を作っていかなければならないと思っています。

調査が遅いから、新たな中傷だったりいろいろな被害が出ている

――遺族は3度にわたって2019年当時のイジメに関する調査資料の開示を強く求めていますが、市教委は応じていません。再度、情報の開示があれば応じますか。

今津 それは市教委、第三者委員会の判断になりますが、ご遺族の要望に最大限応えてあげるべきではないでしょうか。

――第三者委員会の調査の遅れによって、様々な憶測が広がり、遺族や弁護団、無関係の人への誹謗中傷へと繋がる悪循環に陥っています。

今津 遅いからこそ、新たな中傷だったりいろいろな被害が出ているので、やはり早く解決するということは何より大事だと思います。ただ、第三者委員会の報告には、いつまでに報告をしなければならないという期限が法律的に定められたものがないので、国に対して制度設計を訴えていきたいです。

旭川市役所 ©文藝春秋

子どもを守れない町には誰も来てくれない

――事件から2年以上が経過し、記憶が薄れ、関係生徒の証拠隠滅、行政の隠蔽を危惧する声もありますが。

今津 隠蔽ということはあってはならないことです。旭川の教育が今、問われていますから、やはりしっかりと信頼を取り戻すために取り組んでいかなければならないと思います。旭川の教育体制をしっかり守り、子どもたちが安心して学んでいける環境がないと、どれだけ移住だとかワーケーション、企業誘致と言っても、子どもを守れない町には誰も来てくれません。しっかり旭川の教育を立て直していきたいと思います。

――第三者委員会の最終報告に対して、遺族から再調査するよう要望があった場合はどう対応しますか。

今津 遺族からのお申し出があった場合は、その時に対応をしっかり考えていきたいと思います。

――爽彩さんは生前、市長と握手したことを喜んでいたと遺族から聞いています。

今津 爽彩さんのお母さまからもそのお話を聞いて、おぼろげながら「ああ、あの時の女の子が爽彩さんだったのか」と。私にはこの問題を解決しなければならない使命が課せられていると思いました。特に今回のイジメの問題は、選挙戦の大きな争点の1つでありましたし、多くの方に支持していただきました。爽彩さんが天国から見守ってくれているのかなという感じがします。

次のページこれはイジメであるという判断をした理由

これはイジメであるという判断をした理由

――イジメ事件の真相究明を進める市長の意向は議会で受け入れられていますか。

今津 今回の事案は議会の方だけではなくて、国民の多くの方がやはりイジメと思っていたと思うんです。ただ、議会質疑でも、「行政の判断として第三者委員会の調査を待つしかない」というようなことが繰り返されていた。私はやはり真実は明らかにしていくべきだという思いの中で、自分としてはこれはイジメであるという判断をさせていただきました。議員の先生方も、解決したいという思いは同じだと思っています。ただ、いろんな考えを持っている先生もいらっしゃいますから、できうるかぎり理解を得られるよう問題解決に向けて全力を尽くしてまいります」

イジメの被害を伝えるメモ

 年の瀬、旭川市に降り積もった雪はコンクリートのように固く、氷のように冷たい。雪に埋もれた爽彩さんが見つかり、まもなく1年を迎えようとしている現在も「第三者委員会」の調査は続いており、彼女が「イジメを受けていたかどうか」の結論すら出ていない。遺族の時間は14歳の少女が消えた厳しい北の冬の夜で止まったままである。

遺体が見つかった公園にある献花台には今も多くの人が訪れるという ©文藝春秋

◆ ◆ ◆

 中学2年の少女を死に追いやったのは、誰か?

 凄惨なイジメの実態、不可解な学校の対応――。遺族・加害者・関係者に徹底取材した文春オンラインの報道は全国的な反響を呼び、ついに第三者委員会の再調査が決定。北の大地を揺るがした同時進行ドキュメントが「娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件」として書籍化。母の手記「爽彩へ」を収録。

娘の遺体は凍っていた 旭川女子中学生イジメ凍死事件

文春オンライン特集班

文藝春秋

2021年9月10日 発売

その他の写真はこちらよりご覧ください。

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