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大紀元:「がんに打ち勝つ」その勝利者に共通する一念とは何か

(freeangle / PIXTA)

私たちは各種の「がん」と、いかに向き合うべきでしょうか

「自分が患者になったら」を考えて、気持ちを強くもつ
 

向き合うことをわざわざ願うつもりはありませんが、人が一生のうちに何らかのがんに罹患する確率は5割とも言われます。

つまり「2人に1人が罹る」と言われるものならば、心構えとしての想定は、誰もがしておいて良いのかもしれません。そこから、実行可能な予防や治療の手立ても見えてくるでしょう。

もう一つ、考える必要があることといえば、この病気で療養中の人が、すでに皆さんのご親族やご友人、あるいはお知り合いのなかに「必ず」をつけてもよいほど存在することです。

もはや他人事の病気ではなくなった、ということでしょう。近年の医療の進歩により、今ではがん治療にもさまざまな方法があります。

また、例えば30年ほど前のような、余命宣告もふくめて「病名を患者へ告知するか否か」が患者以外の人によって決められることは、まずありません。がんに対する向き合い方も、ずいぶん変わりました。

しかし、がんが難治の病気であることは、もちろん今も変わりません。残念ながら、若くして亡くなる方もおられます。
一方で、ステージ4で末期がんと診断された人でありながら、医師のネガティブな予測を見事に覆して、奇跡的に全快を遂げるというケースもあるのです。

自分を病人としない「がん勝利者の信念」

台湾での実例を一つ、ご紹介しましょう。
4年前のことです。李欧(仮名)さんは、働き盛りの男性ですが、咽頭がんで4期Cと診断されました。

これは「末期末期」であり、医師は当初、李欧さんの2年生存率を「10%」と診断しました。ところが李欧さんは現在も非常に元気で、仕事も余暇も充実しており、人生を楽しんでいます。

がんになる以前に比べて、今のほうが体力はありますよ」といって笑う李欧さんは、どのようにしてこの「戦い」に勝利したのでしょうか。

本人によると、病院の治療は1割で、あとの9割は「自分の気持ちを強くもつこと」なのだそうです。李欧さんは、抗がん治療がどんなに苦しくても、決して自分を「病人」とは見なさず、「ちょっと風邪をひいたくらいの体調不良だ」と思っていたそうです。毎日、通常通り仕事に出かけ、家事もこなし、たまの通院も1人で行っています。

李欧さんの、勝利への信条は「勇者に恐れなし」と「信じれば奇跡が起きる」の2つ。これまで多くの抗がん戦の「勝利者」を見てきて印象的だったのは、その多くが、李欧さんのように「自律心があって、物事が見えている」人たちだったことです。

がん生還者を生み出す「精神的エネルギー」

では、病に対して、このような前向きの心理状態は、その治療にどのくらい効果があるのでしょうか。
米国のがん研究者であるケリー・ターナー氏は、100人余りの「回復の見込みがないと言われながら、回復したがん患者」を訪問し、また1000人余りの同様の回復例を分析しました。

そこから見えた9つの秘訣は、以下の通りです。
1、食生活を全面的に改善する。
2、薬用ハーブとサプリメントの使用。
3、自身の健康を自分でコントロールする。
4、自分の直感に従う。
5、抑圧的感情を解き放つ。
6、ポジティブ感情を強める。
7、社会からの支持や声援を受ける。
8、霊的つながりを深化させる。
9、強く生きる意欲をもつ。
ターナー氏は著書『がん完治に向けた9つの秘訣』(Radical Remission:Surviving Cancer Against All Odds)の中で、今回の研究で意外だったのは、回答者が最も言及した9項目の秘訣のうち、「直接肉体に関するのはわずか2項目(食生活の改善、および薬用ハーブとサプリメント)で、残りの7項目は精神的レベルに関する内容だったことだ」と述べています。

つまり、実際に生き残ったがんサバイバーの多くが、「精神的エネルギー」を支えにしていたということです。

「瀕死の状態」から回復した人もいる

世界を旅し、数々の成功したがん治療法を探し回ったドイツのがん自然療法専門医ローザ・シルニス氏は、多くの医師と末期がんからの生還者を訪ねました。長年の研究の結果、がんの治療に成功した患者には、次の3つの要素が含まれていることがわかりました。

1つは「気持ちを変えること」で、がんサバイバーの100%がこれを挙げています。鬱になりそうなネガティブな思考をもたず、可能な限り日常のまま生活し、明るく過ごすことです。

2番目に「食事内容の改善」で、がんサバイバーの80%が実行しています。がんになった原因は一つとは限りませんが、長年にわたる不適切な食生活がその一因であるかもしれません。やはり、健康的な食生活を意識して、栄養バランスの良い食事をとるよう、これを貴重な機会として実践してみることが必要でしょう。

3番目に「徹底的にデトックスする」で、がんサバイバーの60%が挙げています。デトックスとは、広い意味で言えば「解毒」のことで、とくに体内にたまった有害物質を体外へ排出することです。

「この3つの要素は、私が訪問したどのクリニックでも例外なく聞かれたことです。それはがんを克服して生きる人たち、つまりがんサバイバーが実践していることです。ある患者は、がんが骨、脳、肺、骨髄にまで広がっていて、まさに瀕死の状態でしたが、なんとその後、亡くなることなく回復したのです」
シルニス氏は、驚きとともにそう述べています。

がんは心(しん)から発生する」

多くのがん生存者は、回復するまでの過程で、従来の生活様式を大きく変えています。
シルニス氏は、「多くのがん患者は、化学療法や放射線治療、あるいは手術など、病院での治療に全てを任せきりにしていますが、これがかえって患者の生き延びる確率を下げているのです」と指摘します。

シルニス氏はまた、がんストレスから発生するものであり、「ストレスがなければ、がんにはならない」と指摘しています。同氏は、がん患者が最も注目すべきは自分のなかにできた腫瘍ではなく、自己の内面にあってがんを発生させる原因となったストレスだと強調します。

そのためシルニス氏は、自分のクリニックにがん患者が来院してきたときは、患者の内面にあるストレスを特定するために、何時間もかけて患者と話をするようにしています。

心は、臓器のなかの「心臓」であるとともに、その個人の「精神世界」という意味もあります。がん治療に直接関係する「心」とは、心臓のほうではなく、その人の精神世界のことです。

近年、多くの研究により、心理的ストレスは人体の免疫システムを弱め、消化、泌尿、生育などの多くの生理機能にマイナスの影響を与えることが判っています。つまり、心理的ストレスは明らかに病気の原因になり、病気回復の障害となるのです。

「心のなかの発がん性物質」それはストレスによる重圧

ならば、心理的ストレスは、がん発生と直接的な関連があるのでしょうか。
1980年代に、ドイツの内科医であるリック・ハマー氏は自身の臨床研究により、一つの全く新しい医学理論(GNM,German New Medicine)を提出し、ストレスによる精神的圧力とがんの関係を具体的に説明しました。

ハマー氏によると、人の精神、脳、器官の三者の運行は緊密で相互につながっており、がんを含む全ての病気は、ある種の深刻な「心理的葛藤」に起因しているが、その「紛争状態」が解消されると、病気は一転して回復し始めるとしています。

ハマー氏は、自身が43歳の時に、息子が銃で撃たれて死亡するという悲劇に見舞われます。その大きな悲しみのなか、数カ月後には睾丸にがんを患っていることが判明。これまで重い病気を患ったことはなかったことから、遺族としての心痛と、自分の体にできたがんが直接関係しているのではないかと仮定して、がん感情の関連についての調査研究に取り組み、両者の明確な因果関係を証明したのです。

「心なかの苦しみ」が腫瘍になる

ハマー氏は、全てのがん患者は発症する前に、心の中にある種の「未解決の感情的衝突」があるようだ、と指摘しています。

あらゆるタイプのがん患者を対象とした2万件の医療記録を精査した結果、患者の脳のX線写真にドーナツ状の「暗斑」が存在していることが判りました。同じタイプのがん患者を見ると、やはり脳内の同じ場所にそれが存在し、特定のタイプの感情的衝突に関連していることが分かったのです。

ハマー氏によると、すべてのがんは、一貫した発病パターンを持っていると言います。
それは、解決できない感情的衝突があると、それに対応する脳の部位に暗斑が出て、さらに体の対応する器官に「がん」が生じる、というものです。

人の内面に未解決の感情的衝突がある時、脳の「感情反射領域」は次第に崩壊していきます。それぞれの感情反射区は特定の器官とつながっており、もしある感情反射区が崩壊すれば、それは管轄器官に間違った情報を送り、その器官組織のゆがみを招くことで、がん細胞を形成するというのです。

ハマー氏はまた、患者の心理的葛藤が解決されるとがん細胞の増殖が止まり、脳の暗い斑点が消え始めることを発見しました。

その場合、脳に損傷を受けた感情の反射領域の周囲や、体のがん組織の周囲にも「癒合したむくみ」が現れますが、脳と体とのコミュニケーションは正常に戻ります。最終的には、がんは萎縮し、自然に排出されるか、体内で処理されます。これにより病根は消失し、正常である組織は再生します。

がん発生の根本は「未解決の感情の衝突」

注目すべきは、ハマー氏のGNM理論では、どの部位のがんであっても、関係する感情の衝突によって引き起こされる「がん転移」というものは存在しない、つまり、体の各部位の臓器や組織は、脳の異なる感情反射領域によって制御されているため、その感情の衝突がなければ、その臓器がんが発生することはないということです。

実際、多くの転移性がんは、悪い診断結果、予後の不良、余命の短さが予想されることを医師から聞かされた後に、患者の心理的負担が格段に増え、新たな精神的葛藤が生じるために発生したものと考えられます。

繰り返しますと、ハマー氏によれば、「がんの第一の原因は、人の心の中の未解決の感情の衝突であり、他の要素はすべて副次的なものである」ということになります。ハマー氏の理論が成立するとすれば、がん生還者の大多数は「心理面で、望ましい変化を遂げた人」と説明できるのです。

食事の改善、ハーブの活用、デトックス、適度な運動といった各種の方法は、がんの根本を取り除くことはできませんが、がんを抑制する効果は期待できます。

研究によると、多くの天然植物は免疫システムを強化し、がん細胞の成長を抑制すると言います。一部の症例では、特定の食事療法が、がんを縮小させ、症状を改善し、患者を回復させることさえ可能であることが示されています。

しかし、患者の内心の葛藤が解決されないままでは、一見健康そうに見えても、あるいは機器検査の結果は正常であっても、病根は体内に残されて「良からぬ働き」を続けるということになります。

その時に、たとえば患者が気をゆるめて、それまで適切であった食生活を少しでも怠ると、がんが急速に再発または増殖する場合もあります。いくつかの効果の良い食事療法の記録の中で、確かにこのような不幸な結果になった事例がありました。

1997年にドイツ政府が得たデータによると、ハマー心理療法を受けたがん患者、約6500人(多くは末期がん患者)のうち、4年後ないし5年後まで生存した人は約6000人で、成功率は90%を超えたといいます。これは一般の医療現場の数値を遥かに超える、望ましい結果となりました。

マイナスの感情が強ければ「臓器を損傷する」

実際に、情緒と身体器官の連関性は、伝統的な漢方医学では早くから論述されています。人の七情(喜び、怒り、悩み、悲しみ、思い、恐れ、驚き)が過激な時、五臓六腑に損傷を与え、さらにそれぞれの情はそれぞれの臓腑と対応関係を有しています。

ただし漢方医学が説く臓腑は「経脈」であり、それは有形の器官と無形のエネルギー・チャネルを網羅する人体構造であるため範囲は更に広いものです。

こうした漢方医学の角度から、西洋医であるハマー氏の研究を再評価すれば、理解するのは難しくないかもしれません。

米国の精神医学の大家デビッド・ホーキンス氏は著書の中で、すべてのストレスは人の内面的な態度によって形成されると述べており、「それは人生の出来事によるのではなく、出来事に対するあなたの反応がストレスの症状を引き起こしているのです」と書いています。

ホーキンス氏の病気に対する見方は、ハマー氏と一致していると見ていいでしょう。
ハマー氏は、全ての病気は、思考パターンや習慣的な反応を変えることで変化が起きるはずであるとして、「病気の人はその後、回復するか、または悪化する。それを決めるカギは、その人の内面的な態度にある」と述べています。

そして本当に「がんに打ち勝つ」.

がんの原因は、患者ごとに異なる可能性が高い。だからこそ、がん患者が自身の原因を自ら追求し、本当に根本から変えようと望むならば、たとえ重篤な疾患が存在しても、そこから回復する可能性がある」と、先述のシルニス氏は語ります。

俗語に「虎の首の鈴は、そこへ鈴をつけた当人でないと解くことはできない」と言います。もし、ハマー氏の言葉のように、がんの根本的原因が「未解決である感情の衝突」から来ており、その精神的な問題を解決することが、がん患者を死から生へと逆転させることができるとするならば、まず患者自身が、その「虎の首の鈴」を外す勇気をもたなければなりません。

そして、まず自分の心の扉を開いて、その心の底に澱(おり)のように積み重なっている矛盾感情を探すのです。それは過去に受けた心の傷であったり、他者への悪い念であったり、病気への恐怖心であるなど、いろいろな形態があります。

その正体をはっきりと認識した後に、それを自分で解決するように努力し、最後にそれを取り除くことができれば、がんは存在する意味を失い、あなたの体内から消えます。

この自己治療の過程のなかで、自分が長年もってきた、ある人や物に対する「執念」を完全に捨てることができれば、それは病根が「善念」に取って代わったことになります。

この一念こそが、勇敢にがんと戦い、そして完全に勝利する究極の秘訣なのかもしれません。
(文・李小奕/翻訳編集・鳥飼聡)

 

Source: 大紀元 エポックタイムズ・ジャパン

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