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「日本よ、美しく、強く、成長する国であれ!」高市早苗氏からの贈り物

序章 日本よ、美しく、強く、成長する国であれ!

「本日まで4日間、党本部主催のインターネット政策討論会でたくさんの方々にご参加いただき、たくさんのご意見をいただきました。本当に、ありがとうございました。これまで気づかなかった課題にも気づかせていただきました。WAC BUNKOから出している著書「美しく、強く、成長する国へ。」の序章部分を総裁選特設サイトにて公開いたします。生い立ちなども書かれておりますので、是非お読みください。」

https://takaichisanae-sousaisenkyo.in...

 

 

 

今を生きる世代の責任

 

「昭和36年(1961年)3月7日、女の子誕生。内閣総理大臣は池田勇人」という書き
出しで始まる母の『育児日記』には、日々成長していく私の仕草に一喜一憂する母の様
子、幼少期には病弱だった私をおぶって夜中に近所の病院を走り廻る両親の姿、若かっ
た父の少ない給料の大半が私の病院代に費やされていたこと、当時の生活用品物価や世
の中の出来事などが詳細に記されている。

私は、父はメーカー勤務、母は奈良県警勤務という、ごく平凡な共働き家庭で育った。
決して裕福ではなかったが、私が生まれる前年に自民党総裁に就任された池田勇人総理
は『所得倍増計画』を掲げ、日本は高度経済成長期の真っ只中だった。
高度経済成長期は長く、1973年に発生した第1次石油ショックまで続いた。両親
は懸命に働き、新しいもの好きだった父は、給料やボーナスを頂いた日には、カラーテ
レビやステレオ、新型の洗濯機、発売されたばかりの電子レンジなどの家電製品を次々
に買ってきた。働けば生活が快適に便利になることを体感でき、明るく元気な時代だっ

 

 現在の日本は、新型コロナウイルス感染症との闘い、気候変動による風水害や土砂災 害の多発、地震の頻発、国防リスクの増大、国内外におけるテロの脅威、サイバー攻撃 の急増、経済安全保障上の多様なリスク、資源エネルギー制約、少子高齢化に伴う労働 力人口の減少と社会保障費の増加など、様々な課題に直面している。 しかし、私は、日本人が大切にしてきた価値を再興するとともに、あらゆるリスクを 最小化する為に先見性をもって迅速に対策を講じ、絶え間なくイノベーションが起きる 環境作りを実行することによって、多くの課題は克服できると確信している。

日本人の素晴らしさ

 

「日本人が大切にしてきた価値」とは何なのか、と思われる方も居られるだろう。 例えば、ご先祖様に感謝し、食べ物を大切にし、礼節と公益を守り、しっかりと学び、 勤勉勤勉に働くこと。困っている方が居られたら、皆で助けること。そして、常に「今日よ りも良い明日」を目指して力を尽くすこと。 かつては家庭でも当たり前に教えられてきた価値観が、近年まで称賛された日本の治 安の良さや国際競争力の源泉だったのだろうと考えている。 幕末以降に来日した外国人が書き残された当時の日本の姿からも、日本人の本質が見 えてくる。 先ず、E・S・モースの『日本その日その日』の記述だ。 「衣服の簡素、家庭の整理、周囲の清潔、自然及びすべての自然物に対する愛、あっさ りして魅力に富む芸術、挙動の礼儀正しさ、他人の感情に就いての思いやり…これ等は 恵まれた階級の人々ばかりでなく、最も貧しい人々も持っている特質である」 次に、H・シュリーマンの『シュリーマン旅行記』の記述だ。 「この国には平和、行き渡った満足感、豊かさ、完璧な秩序、そして世界のどの国にも ましてよく耕された土地が見られる」「日本人は工芸品において蒸気機関を使わずに達す ることのできる最高の完成度に達している」「教育は、ヨーロッパの文明国家以上にも行 き渡っている。(中略)アジアの他の国では女たちが完全な無知の中に放置されているのに対して、日本では、男も女もみな仮名と漢字で読み書きができる」

 

そして、シーボルトの『江戸参府紀行』の記述だ。 「日本の農民は驚くほどの勤勉さを発揮して、岩の多い土地を豊かな穀物や野菜の畑に 作りかえていた。深い溝で分けられている細い畝うね には、大麦・小麦・菜種や甜菜の仲間、 芥菜・鳩豆・エンドウ豆・大根・玉葱などが1フィートほど離れて1列に栽培されてい る。雑草1本もなく、石1つ見当たらない。(中略)旅行者を驚かす千年の努力と文化の 成果である」 大自然への畏敬の念を抱きながら勤勉に働き、懸命に学び、美しく生き、国家繁栄の 礎を築いて下さった多くの祖先の歩みに、感謝の念とともに喜びと誇らしさを感じずに はいられない。

現在においても、126代も続いてきた世界一の御皇室を戴き、優れた祖先のDNA を受け継ぐ日本人の素晴らしさは、本質的に変わっていないと感じている。 2011年に日本を襲った東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故、相次ぐ自然災害によって大きな悲しみと苦しみの中に置かれた被災地の方々が、極限の状 況下でも他者を思いやり秩序を保っておられた見事な振る舞いは、国際社会でも驚嘆と 感動をもって受け止められてきた。 そして、天皇皇后両陛下(現在の上皇上皇后両陛下)と御皇族が先頭に立って被災者の 痛みに寄り添われ、自らの御身よりも国民を愛し大切にして下さる御姿に、多くの国民 が励まされ、それぞれに自分ができる支援を続けていく決意をした。 

 

2020年1月以降、世界中の人々が新型コロナウイルス感染症の拡大に苦しみ、各 国でロックダウンなど強制的な対応が行われ、一部の国では反発する人達による大規模 デモや破壊行為を伴う暴動、エッセンシャルワーカーの職場放棄などが報じられた。 日本では、ロックダウンを可能にする法律が無い中で、殆どの国民がマスクを着用し、 手洗いや消毒など清潔を心掛け、厳し過ぎる経営状況の中でも多くの事業者が時短営業 や休業に協力して下さっている。医療、福祉、教育、流通、運輸、消毒、行政をはじめ 様々な分野の多くの方々が、感染リスクに晒さら されながらも国民の生命と暮らしを守る為 に激務に耐えて働き続けて下さっている。本当に凄い国だと思う。

天皇皇后両陛下は、感染症によって最愛の御家族を亡くした方々の悲しみと苦悩に御 心を寄せて下さり、感染症の専門家をお招きになっては上奏をお受けになり、国民の健 康と早期の感染症収束を祈り続けて下さっている。

 

自信と誇りを忘れずに

 

2008年に、ベネズエラ・ボリバル共和国のセイコウ・ルイス・イシカワ特命全権 大使と昼食をご一緒したことがあった。 当時のベネズエラでは、チャベス大統領が米国のブッシュ大統領を公然と批判し、米 国主導のFTAA(南北アメリカ大陸全体の自由貿易圏構想)に対抗してALBA(中南米 統合構想)を提唱したり、イランやロシアや中国と関係を深めたりと、米国との外交関 係は悪化していた。日本は、ベネズエラへの経済援助を行っており、良好な外交関係を 維持していたが、ベネズエラの政治リーダーの中には、米国の同盟国である日本に対し て良い感情を持たない方も居られるとのことだった。 お父上が沖縄県出身で日系であるイシカワ大使は、日本や日本人への愛情が深く、ベ とか日本の素晴らしさを分かってもらおうと努力して下さって いた。 ベネズエラの政治リーダーが来日された時には、温泉に連れて行くということだった。 大使は、「日本人は、『格差社会』などと言っていますが、私から見ると、日本ほど平 等な社会は無いと思うのです。温泉では、みんな裸で同じお風呂に入ります。日本の良 さを知ってもらうには、温泉に案内するのが良いと思いまして」と話して下さった。 そして、「日本人は、何故、日本に満足しないのでしょうか。こんなに平等で清潔で 安全で豊かなのに……」と付け加えられた。 当時の国会論戦では、野党が「格差社会論」を展開して国民の不安を煽り、夢のよう なバラマキ政策をアピールしていた。自民党が窮地に陥る中で与野党の「大連立構想」 まで浮上しており、大使から「大連立構想」への賛否を問われた。私は、一部野党左派 議員のイデオロギーとは相容れない旨を話した。すると、大使は、「私から見ると、日 本の民主党左派も社民党も、自民党と大差の無い『保守』だと思うのです。日本では、 イデオロギーの対立は殆ど無いように見えます」とひと言。確かに日本は「イデオロギー 対対立による命懸けの革命が無い国」であり、それが如何に恵まれたことなのかということを改めて教えていただけた貴重な時間だった。

 

私は、大学4年生の夏に「経営の神様」と呼ばれていた松下幸之助氏(現パナソニック の創始者)に出会い、大学卒業後の5年間、薫くん 陶とう を賜る機会に恵まれた。松下幸之助氏 の遺稿に、大好きな一節がある。 「春があって夏があって、秋があって冬があって、日本はよい国である。自然だけでは ない。風土だけではない。長い歴史に育はぐく まれた数多くの精神的遺産がある。その上に、 天与のすぐれた国民的素質。勤勉にして誠実な国民性。日本はよい国である。こんなよ い国は、世界にもあまりない。だから、この国をさらによくして、みんなが仲よく、身 も心もゆたかに暮らしたい。よいものがあっても、そのよさを知らなければ、それは無 きに等しい。もう一度この国のよさを見直してみたい。そして、日本人としての誇りを、 おたがいに持ち直してみたい。考え直してみたい」 1人の日本人として、美しい祖国への自信と誇り、先人への感謝の気持ちを忘れずに、 国家繫栄と国民の皆様の幸せに貢献できるよう、全てを捧げることを誓う。 

 

日本と日本人の底力を信じて 長年のデフレと世界的な産業構造転換の中で、日本の産業競争力の低下や経済の見通 しについては、若者が未来に夢を抱けない程に厳しいものとして伝えられているが、日 本は今も強みがある技術分野を多く持っており、第2章において数例を示す。 イグレックの八や 剱つるぎ 洋一郎理事は、「日本は、ソフトは絶望的だが、ハードは圧倒的品 質で、耐久性も高い。これから自動車もロボットもセンサーが命だが、縦横斜めの6軸 センサーの性能は圧倒的だ。大気圧センサーも、日本のものは誤差
10センチで、角度0・
2度のブレが分かるセンサーだ。こういうセンサーを作って実装しているのが日本の強
みだ」「これからEVが登場し、信頼性が大事ということになる。高品質・高耐久性が求
められるようになるので、日本の部品にとって追い風だ」と、分かりやすく例示して下
さった。
これまでに、国際市場で闘う多くの経営者や海外で活躍中の研究者からお話を伺った。
「日本列島の隅々まで光ファイバ網が張り巡らされ、世界トップ級の整備率を誇りなが使いこなせておらず、デジタルが本当に弱い」「3Dの普及率が低く、未だにメーカー から貰う図面の7割が平面データだ」「高度人材の育成が遅れている」「日本では、研究開 発から社会実装までの長期的で大規模な資金的サポートが得られない」など、様々な課 題についてご指摘を賜たまわ った。 いずれも、国家経営のトップが明確な国家経営理念と強い信念をもってリーダーシッ プを発揮し、産学官が連携して本気で取り組めば、克服できることばかりだ。 日本は、必ず「強きよう 靭じん な経済」を実現できる。それは「社会保障制度の安定性と継続性」 を確保することに直結する。全世代の安心感を創出することは、消費マインドの改善に 繫がり、更に日本の活力を生み出す。 私は、日本と日本人の底力を信じている。

 

かけがえのない生命を守ることが最も重要

 

新型コロナウイルス感染症や治療困難な疾病、相次ぐ災害、突然の事故、卑劣な犯罪 ななどによって、大切な御家族を亡くされた方々の深いお悲しみに思いを致し、心よりお悔やみを申し上げる。私自身も同じなのだが、何年経っても家族を亡くした悲しみや淋しさは癒えるものではない。
私は、度々「リスクの最小化」という言葉を発しながら、将来に起こり得る最悪の事
態を想定して、被害を未然に防止する為の法制度整備にチャレンジしてきた。
特に「生命を守る為に必要な政策」については、どんなに反対の声が多くてもマスコ
ミに叩かれても、拘り続けてきた。
私の故郷である奈良県では、お寺や神社の境内や駐車場をお借りして開催される盆踊
りが多い。あるお寺の御住職が、盆踊りの参加者に対して「7代前までのご先祖様の霊
をお慰めする気持ちで踊って下さいね」と呼びかけられたことがあった。
7代前までというと、直系のご先祖様だけでも254人も居られる。全てのご先祖様
が、無事に生まれて大人になり、配偶者に出会うことができ、子宝にも恵まれ、その子
供が大病もせずに無事に大人になり……という信じ難い程の幸運が続いて、やっと私達
は生まれてくることができたのだ。自分の生命も他人様の生命も、多くのご先祖様が奇
跡的に繫いで下さった尊く重いものだと、改めて胸に刻んだ夏だった。

東日本大震災発生の数年後に出版された『がれきの中で本当にあったこと』(産経新聞 出版)という本を読んだ。産経新聞の記者達が東日本大震災の被災地を駆けずり回って 取材された事実の中から、人間の生き様や死に様に関する
48のエピソードを纏まとめた本だ。

既に結婚してご両親と離れて住んでおられた女性が、実家を訪れた折にご両親と短い
会話を交した。その10日後に大震災が発生し、ご両親は亡くなってしまった。
「父が何を言ったのか覚えていない。母の言葉もひと言だけ。あまりにもふだんの会話
だったから。きちんと覚えておけばよかった。もっと会って話をすればよかった」「当た
り前に思っていたことが、身近すぎることが、幸せなことだった」
生きたかったのに生きられなかった多くの方々の無念。大切な人を失った方々の悲し
み。生かされていることに感謝しながら、家族や御縁を頂いた方々を大事にして、毎日
を全力で生きていかなければ、余りにも申し訳ないことだと思った。

 

日本を守る責任。未来を拓く覚悟。

 

冒頭からエッセイ本のようになってしまったが、本書では、今を生きる全ての世代の方々とこれから生まれてくる子供達の為に、祖先から託された愛する日本を守り、未来 を拓ひら く上で、不可欠な取組だと確信している政策を幾つか示した。 私は、「日本を守る」為に、自然災害やサイバー攻撃、テロや凶悪犯罪、国防や経済安 全保障上の脅威など様々な「リスクの最小化」に向けた対策の強化に、最優先で取り組 み続ける。 私は、「未来を拓く」為に、雇用と所得の拡大にも繫がる「成長投資」「危機管理投資」 「人材力の強化」とともに、「全世代の安心感創出」に資する施策を力強く実行し、日本 の持続的成長と豊かな地方経済への道を拓いていく。 国の制度設計については、基本的には、「行き過ぎた結果平等」を廃し、「機会平等」を 保障するべきだと考えている。 税制でも教育でも、ジェラシーに立脚した法制度が増え過ぎると、優れた人材も企業 も育たない。むしろ、「リスクをとって努力した者が報われる環境作り」「出る杭くい を伸ば す発想への転換」こそが、可処分所得を増やし、人材流出を防ぐ伴だと確信する。

また、日本人の矜 持である「自立と勤勉の倫理」を取り戻し、法制度執行の「公正性」担保し、「正直者が報われる社会」を構築することを目標とする。 一部の方が「自分さえ得をすればいい」「今さえ良ければいい」という考え方で行動さ れることによって、社会コストは増大し、頑張って義務を果たしておられる個人や企業 のモチベーションが下がり、経済は縮小してしまう。国民全体にとって必要な社会保障 の財源が不足する結果になりかねない。 ただし、経済成長により雇用と所得を増やすこと、セーフティネット機能を確保する ことを前提にするものだ。 勿論、コロナ禍の現在は、多くの個人や企業が大変な苦難の中に居られる。このよう な時期には機動的な財政出動をして、生命と暮らしと事業主体を守り抜くべきだ。 

 

これまで、衆議院議員としては、日本が直面する可能性があるリスクについて、早期 に情報収集と分析を行い、「備えとしての法整備」の必要性を訴えながら、数多くの議員 立法作業に取り組んできた。その実績には、自信と誇りを持っている。 また、内閣の一員である期間は、議員立法案の提出権は無いが、年を重ねて様々な経 験をする中で、「自分が生活者として困ったこと」や「出会った方々がお困りのこと」を解決するべく、新しい政策を考案し、政府の施策に仕上げて実行してきた。これは、「主 権者の代表」としての大切な務めだと考えている。 これからも、「信念」を持って政策を構築し、力強く「実行」していく。 日本の国は、今を生きている私達だけのものではない。

長い歴史の中で、田畑を耕し、産業を興し、地域社会と伝統文化を育み、時には尊い 命を懸けて美しい国土と家族を守って下さった祖先達の国でもある。そして、これから 生まれてくる子供達の国でもある。 一時代をお預かりしている私達には、偉大な祖先から受け継いだ精神文化と財産を守 り抜き、「美しく、強く、成長する国」を創り、次世代の為に「確かな未来」への道を拓 く責任がある。 政治は、日本と郷土の行方を決める大切な役割を担っている。その政治を動かし支え るのは、主権者たる国民の皆様のご意志だ。私達1人1人が高い志と深い知識を持ち、 為すべきことを為すならば、正しい経綸への潮流が生み出され、必ずや日本はもっといい国になる。多くの皆様と共に行動してまいりたい。

 

 

 

 

 

 

 

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